一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問124 (学科5(施工) 問24)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問124(学科5(施工) 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

建築工事に関する工法の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
  • トーチ工法 ―― 専用のバーナーで改質アスファルトシート裏面及び下地を均一にあぶり、裏面の改質アスファルトを溶融させながら均一に押し広げて密着させる防水工法
  • グリッパー工法 ―― 突き合わせた異形鉄筋の端部にスリーブを被せた後、このスリーブを油圧ジャッキで圧着し、異形鉄筋の節に食い込ませて接合する鉄筋継手工法
  • バイブロフローテーション工法 ―― 主として砂質土地盤を締め固めるための地盤改良のうち、振動体を地盤内に貫入させ、砂礫などを充塡しながら引き上げることで密に詰まった砂杭を造成する工法
  • リフトアップ工法 ―― 地上等の低所であらかじめ組み立てた大スパン構造の屋根架構等を、ジャッキ又は吊上げ装置を用いて所定の位置まで上昇させ設置する建方工法

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは、「グリッパー工法 ―― 突き合わせた異形鉄筋の端部にスリーブを被せた後、このスリーブを油圧ジャッキで圧着し、異形鉄筋の節に食い込ませて接合する鉄筋継手工法」です。

グリッパー工法は鉄筋の継手工法ではなく、カーペットの敷込み工法です。床の周囲にグリッパーと呼ばれる金具を固定し、カーペットを引っ掛けて張る工法をいいます。

問題文で説明されている鉄筋継手は、異形鉄筋をスリーブに入れ、油圧によってスリーブを鉄筋の節に圧着する「鋼管圧着継手」に当たります。国土交通省の公共建築工事標準仕様書でも、グリッパー工法はカーペット敷きの工法として扱われています。

選択肢1. トーチ工法 ―― 専用のバーナーで改質アスファルトシート裏面及び下地を均一にあぶり、裏面の改質アスファルトを溶融させながら均一に押し広げて密着させる防水工法

この記述は適当です。

トーチ工法は、改質アスファルトシートをトーチバーナーで加熱しながら下地に張り付ける防水工法です。

シートの裏面にある改質アスファルトを加熱して溶かし、その溶けた部分を接着材のように利用して下地に密着させます。シートと下地を十分に密着させることが、防水性能を確保するうえで大切です。

防水工事の専門団体の資料でも、ルーフィングの裏面をトーチバーナーで加熱し、溶融したアスファルトによって張り付ける工法とされています。

選択肢2. グリッパー工法 ―― 突き合わせた異形鉄筋の端部にスリーブを被せた後、このスリーブを油圧ジャッキで圧着し、異形鉄筋の節に食い込ませて接合する鉄筋継手工法

この記述は不適当です。

グリッパー工法は、カーペットを床に敷き込むための工法です。

部屋の壁際などにグリッパーと呼ばれる金具を固定し、カーペットを引っ張って、その端部をグリッパーに引っ掛けて固定します。国土交通省の公共建築工事標準仕様書でも、織じゅうたんやタフテッドカーペットの施工方法としてグリッパー工法が定められています。

一方、問題文にある「異形鉄筋にスリーブをかぶせ、油圧によって鉄筋の節に圧着する方法」は、鋼管圧着継手です。日本鉄筋継手協会も、鋼管圧着継手を「継手用スリーブを冷間で油圧により鉄筋の節部に圧着して接合する工法」と説明しています。

したがって、工法名と説明の組合せが一致していません。

選択肢3. バイブロフローテーション工法 ―― 主として砂質土地盤を締め固めるための地盤改良のうち、振動体を地盤内に貫入させ、砂礫などを充塡しながら引き上げることで密に詰まった砂杭を造成する工法

この記述は適当です。

バイブロフローテーション工法は、主に緩い砂質地盤を締め固めて、地盤を強くするために使われる工法です。

バイブロフロットと呼ばれる振動体を、水を噴射しながら地中に入れます。その後、振動させながら徐々に引き上げ、周囲にできた隙間へ砂利や砂などを補給します。振動と水締めによって周囲の砂質地盤が密になります。

国土交通省の資料でも、振動体を地中に貫入させ、振動させながら引き上げ、その周囲の隙間に砂利、砂などの粗粒材を入れて地盤を締め固める方法とされています。

なお、サンドコンパクションパイル工法も砂杭を利用しますが、こちらはケーシングから砂を地中に圧入して、締め固めた砂杭を明確に造成する工法です。両者は施工方法が異なります。

選択肢4. リフトアップ工法 ―― 地上等の低所であらかじめ組み立てた大スパン構造の屋根架構等を、ジャッキ又は吊上げ装置を用いて所定の位置まで上昇させ設置する建方工法

この記述は適当です。

リフトアップ工法は、大きな屋根や架構を地上などの低い場所であらかじめ組み立て、完成に近い状態にしてから、ジャッキなどで所定の高さまで持ち上げる工法です。

高い場所で一つずつ組み立てる作業を減らせるため、安全性を高めやすく、大スパンの屋根などで利用されます。

実際に大林組の東京アクアティクスセンターでは、大屋根を地上で組み立てた後、油圧ジャッキによって所定の高さまで吊り上げています。また、日鉄エンジニアリングも、地上で組み立てた大屋根を吊り上げる施工法としてリフトアップ工法を説明しています。

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