一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問112 (学科5(施工) 問12)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問112(学科5(施工) 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

プレキャスト鉄筋コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 計画供用期間の級が「標準」で、普通ポルトランドセメントを用いた厚さが20cmのプレキャスト部材コンクリートにおいて、脱型後は、プレキャスト部材同一養生した供試体の圧縮強度が10N/mm2に達するまで湿潤養生を行った。
  • プレキャスト部材コンクリートの出荷日所要強度については、品質基準強度を採用した。
  • プレキャスト部材の製造工場における製品検査において、外壁のプレキャスト部材の屋外に面する部分に、外壁の性能上支障がない幅0.10mm以下のひび割れがあったので、プレキャスト部材製造要領書に従って、初期補修用プレミックスポリマーセメントペーストによる補修を行ったうえで、合格とした。
  • プレキャスト柱部材の組立精度の検査は、±10mmを判定基準として行った。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは、「プレキャスト柱部材の組立精度の検査は、±10mmを判定基準として行った。」という記述です。

プレキャスト部材は工場で精度よく製作され、現場で組み立てて建築物をつくります。そのため、組立て時のずれを小さく管理することが重要です。

柱・耐力壁については、建込み位置、傾き、天端の高さのいずれも、組立精度の判定基準は±5mm以内です。したがって、±10mmとした点が不適当です。

選択肢1. 計画供用期間の級が「標準」で、普通ポルトランドセメントを用いた厚さが20cmのプレキャスト部材コンクリートにおいて、脱型後は、プレキャスト部材同一養生した供試体の圧縮強度が10N/mm2に達するまで湿潤養生を行った。

この記述は適当です。

プレキャスト部材は、型枠から取り外した後も、コンクリートが必要な強度に達するまで乾燥を防ぎながら湿潤養生を行います。

計画供用期間の級が「標準」の場合は、プレキャスト部材と同じ条件で養生した供試体の圧縮強度が10N/mm2以上に達すれば、湿潤養生を打ち切ることができます。

したがって、圧縮強度が10N/mm2に達するまで湿潤養生を行ったことは適切です。

選択肢2. プレキャスト部材コンクリートの出荷日所要強度については、品質基準強度を採用した。

この記述は適当です。

出荷日所要強度とは、プレキャスト部材を工場から出荷するときに必要となるコンクリートの強度です。

部材は、運搬や吊上げ、組立てのときにも力を受けるため、その際に有害なひび割れや破損が生じない強度を確保する必要があります。

一般的には、設計基準強度が60N/mm2以下の場合、品質基準強度の70%程度が出荷日所要強度の目安とされています。

ただし、これは必要強度の目安です。品質基準強度そのものを出荷日所要強度として設定すれば、それより高い強度を確認してから出荷することになるため、安全側の設定となります。

したがって、品質基準強度を採用すること自体は不適切ではありません。

選択肢3. プレキャスト部材の製造工場における製品検査において、外壁のプレキャスト部材の屋外に面する部分に、外壁の性能上支障がない幅0.10mm以下のひび割れがあったので、プレキャスト部材製造要領書に従って、初期補修用プレミックスポリマーセメントペーストによる補修を行ったうえで、合格とした。

この記述は適当です。

プレキャスト部材にひび割れがある場合でも、すべての部材を廃棄するわけではありません。ひび割れの幅や位置、部材の性能への影響を確認し、補修によって必要な性能を回復できる場合は、適切に補修して使用できます。

屋外に面する部分の幅0.10mm以下のひび割れについては、状況に応じて補修を行います。補修方法として、初期補修用プレミックスポリマーセメントペーストによる再仕上げが示されています。

この選択肢では、外壁の性能上支障がないことを確認し、製造要領書に従って補修しているため、適切な処置です。

選択肢4. プレキャスト柱部材の組立精度の検査は、±10mmを判定基準として行った。

この記述は不適当です。

プレキャスト柱部材は、工場で製作した部材を現場で正確な位置に組み立てる必要があります。柱の位置や傾きが大きくずれると、その上に取り付ける梁や柱にもずれが生じる可能性があります。

そのため、組立精度は厳しく管理します。

柱・耐力壁については、

建込み位置は±5mm以内

傾きは±5mm以内

天端の高さは±5mm以内

を判定基準とします。

したがって、±10mmでは許容範囲が大きすぎます。正しくは±5mm以内です。

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