一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問90 (学科4(構造) 問20)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問90(学科4(構造) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

地下外壁及び基礎に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 地下外壁の設計において、地下水以深の部分は、一般に、静止土圧と水圧を考慮する。
  • 地下外壁に作用する土圧は、地表面全面に等しく荷重度が作用する場合、一般に、「地表面荷重がない場合の土圧」に「地表面の荷重度に静止土圧係数を乗じた値」を加えたものとする。
  • 直接基礎の極限鉛直支持力は、一般に、根入れ深さが深いほど小さくなる。
  • 粘性土地盤に建築物を建築する場合、過圧密粘土の地盤よりも正規圧密粘土の地盤のほうが、大きな圧密沈下が発生する可能性が高い。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは、「直接基礎の極限鉛直支持力は、一般に、根入れ深さが深いほど小さくなる。」という記述です。

直接基礎の極限鉛直支持力は、地盤が破壊する直前まで支えられる最大の鉛直荷重です。一般に、基礎の根入れが深くなるほど基礎底面に作用する上載圧が大きくなり、周囲の地盤から受ける拘束も強くなるため、極限鉛直支持力は大きくなる傾向があります。

したがって、「根入れ深さが深いほど小さくなる」という部分が逆です。

選択肢1. 地下外壁の設計において、地下水以深の部分は、一般に、静止土圧と水圧を考慮する。

この記述は適当です。

地下外壁には、周囲の土から横向きの力が加わります。建物の地下外壁はほとんど動かないため、一般に静止土圧を考えます。

さらに、地下水面より下では、土による力だけでなく地下水による水圧も作用します。そのため、地下水以深の地下外壁では、静止土圧と水圧の両方を考慮して設計します。

水圧は深くなるほど大きくなるため、地下深部ほど外壁に作用する力も大きくなります。

選択肢2. 地下外壁に作用する土圧は、地表面全面に等しく荷重度が作用する場合、一般に、「地表面荷重がない場合の土圧」に「地表面の荷重度に静止土圧係数を乗じた値」を加えたものとする。

この記述は適当です。

地表面に建物や積載物などによる一様な荷重が加わると、その荷重によって地下外壁に作用する横向きの土圧も増えます。

地表面の一様な荷重度をq、静止土圧係数をK0とすると、地表面荷重によって増加する土圧は、

K0q

で表すことができます。

したがって、地下外壁に作用する土圧は、

地表面荷重がない場合の土圧
+
地表面荷重による増加分K0q

として考えます。

選択肢3. 直接基礎の極限鉛直支持力は、一般に、根入れ深さが深いほど小さくなる。

この記述は不適当です。

直接基礎の極限鉛直支持力には、地盤の粘着力、基礎底面より上にある土の重さ、基礎の幅などが関係します。

一般的な支持力式では、根入れ深さが深くなると、基礎底面に作用する上載圧が大きくなります。

また、基礎の周囲を押さえる土も多くなるため、地盤が横方向へ押し出されにくくなります。

そのため、根入れ深さが深くなるほど、一般に極限鉛直支持力は大きくなります。

したがって、「根入れ深さが深いほど小さくなる」という説明は逆です。

選択肢4. 粘性土地盤に建築物を建築する場合、過圧密粘土の地盤よりも正規圧密粘土の地盤のほうが、大きな圧密沈下が発生する可能性が高い。

この記述は適当です。

正規圧密粘土とは、現在受けている圧力が、過去に受けた最大の圧力とほぼ同じ状態の粘土です。

このような地盤に新しく建物の荷重が加わると、それまで経験したことのない大きな圧力を受けるため、土の中の水が時間をかけて抜け、地盤が大きく縮むことがあります。

一方、過圧密粘土は、過去に現在より大きな圧力を受けた経験があります。そのため、過去に受けた最大の圧力を超えない範囲では、正規圧密粘土に比べて圧縮されにくい性質があります。

したがって、一般には正規圧密粘土のほうが、大きな圧密沈下が生じる可能性が高くなります。

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