一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問81 (学科4(構造) 問11)
問題文
鉄筋コンクリート構造の配筋に関する次の図と記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、図に記載のない鉄筋は適切に配筋されているものとする。
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問題
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一級建築士試験 令和8年(2026年) 問81(学科4(構造) 問11) (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造の配筋に関する次の図と記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、図に記載のない鉄筋は適切に配筋されているものとする。
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この過去問の解説 (1件)
01
最も不適当なのは、
「柱主筋の配筋において、同一断面内に継手が重ならないように相互にずらして、ガス圧接継手を柱頭部に設けた。」
です。
鉄筋の継手は、できるだけ大きな力が生じる部分を避けて設けることが基本です。柱では地震時などに柱頭部や柱脚部に大きな曲げ応力が生じやすいため、ガス圧接継手を柱頭部に設けるのは適切ではありません。
継手を互いにずらすこと自体は適切ですが、継手を設ける位置が問題です。公共建築物などの標準的な配筋図でも、柱主筋の継手は応力の小さい位置に設けることとされ、柱頭から一定の範囲を避ける考え方が示されています。
この記述は適当です。
あばら筋や副あばら筋の末端は、鉄筋が抜けないようにフックを設けます。
一般には135度フックなどが使われますが、梁にスラブが取り付く側では、スラブのコンクリートによってフック部分が拘束されるため、所定の余長を確保すれば90度フックとすることができます。
標準的な配筋方法でも、スラブが取り付く側のキャップタイなどの末端は90度フックとすることができ、その場合は8d以上の余長を確保することが示されています。ここでdは鉄筋の直径です。
したがって、図のように両側にスラブがあり、必要な余長を確保したうえで上側を90度フックとすることは適切です。
この記述は不適当です。
ガス圧接継手は、鉄筋同士を加熱して圧力を加え、一体化させる継手です。
継手は、一つの場所に集中させず、相互にずらして設けることが望ましいため、図のように継手位置を上下にずらす考え方は適切です。
しかし、問題になるのは「柱頭部に設けた」という部分です。
柱頭部や柱脚部は、地震などの水平力を受けたときに大きな曲げ応力が生じやすい部分です。そのため、柱主筋の継手はこのような応力の大きい部分を避け、柱の中央部付近など、比較的応力の小さい部分に設けるのが基本です。
標準的な配筋図でも、柱主筋の継手は応力の小さい箇所に設けることとされ、柱頭側では柱頭から一定の距離を確保して継手を設けます。
したがって、継手をずらしていても、ガス圧接継手を柱頭部に設けることは適切ではありません。
この記述は適当です。
鉄筋の定着とは、鉄筋に生じる力をコンクリートへ十分に伝えるため、必要な長さだけ鉄筋をコンクリートの中に入れておくことです。
スラブの上端筋は、必ず折り曲げて定着しなければならないわけではありません。
梁の中で必要な定着長さを十分に確保できる場合は、直線のまま定着することができます。建築研究所の資料でも、スラブ上端筋について直線定着による必要定着長さを計算する方法が示されています。
したがって、図のように必要な定着長さを確保したうえで直線定着することは適切です。
この記述は適当です。
完全スリットは、柱と壁を構造的に切り離し、地震時に壁の影響によって柱が短柱化することなどを防ぐために設けます。
ただし、壁を柱から完全に切り離しただけでは、壁が面外方向、つまり壁面に対して直角方向に倒れたり大きく動いたりするおそれがあります。
そのため、図のように面外方向の変形を抑える鉄筋を設けることがあります。
この鉄筋は、柱と壁を強く一体化させるためのものではなく、スリットによる水平方向の動きを妨げないようにしながら、壁の面外方向の安全性を確保するためのものです。公共工事の標準的な構造詳細でも、完全スリット部に防錆処理を施した鉄筋を設ける納まりが示されています。
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