一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問77 (学科4(構造) 問7)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問77(学科4(構造) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

中心圧縮力を受ける正方形断面の長柱の弾性座屈荷重Peに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、柱は全長にわたって等質等断面とする。
  • Peは、柱の長さが1/2倍になると4倍になる。
  • Peは、正方形断面を保ちながら柱断面積が2倍になると16倍になる。
  • Peは、柱のヤング係数が2倍になると2倍になる。
  • Peは、柱の材端条件が「一端自由他端固定の場合」に比べて「両端ピンの場合」のほうが大きくなる。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、長柱の弾性座屈荷重 Pe に関する問題です。 弾性座屈荷重 Pe は、オイラーの座屈荷重の式 Pe = (π² × E × I) / Le² で求められます(E:ヤング係数、I:断面二次モーメント、Le:座屈長さ)。 この式をベースに、長さ、断面積、ヤング係数、材端条件が変化したときの影響をそれぞれ確認します。

選択肢1. Peは、柱の長さが1/2倍になると4倍になる。

正しいです。 オイラーの式から、Pe は座屈長さ Le の2乗に反比例します。 材端条件が変わらず、柱の長さが 1/2 倍になると、座屈長さ Le も 1/2 倍になります。 座屈長さが 1/2 になると、分母が (1/2)² = 1/4 となるため、Pe の値は 1 / (1/4) = 4倍 となります。 したがって、柱の長さが半分になると弾性座屈荷重は4倍になります。

選択肢2. Peは、正方形断面を保ちながら柱断面積が2倍になると16倍になる。

正方形断面の一辺を a とすると、断面積 A は A = a² です。 正方形断面の断面二次モーメント I は I = a⁴ / 12 であり、I は断面積 A の2乗に比例します(a⁴ = (a²)² = A²)。 したがって、断面積 A が2倍になると、I は 2² = 4倍 になります。 弾性座屈荷重 Pe は I に比例するため、Pe も4倍になり、16倍にはなりません。

選択肢3. Peは、柱のヤング係数が2倍になると2倍になる。

正しいです。 オイラーの式 Pe = (π² × E × I) / Le² を見ると、Pe はヤング係数 E に直接比例しています。 したがって、断面形状や柱の長さ、材端条件が同じままでヤング係数だけが2倍になれば、Pe も2倍になります。 ヤング係数が大きい材料ほど変形しにくいため、座屈しにくくなると考えるとイメージしやすいです。

選択肢4. Peは、柱の材端条件が「一端自由他端固定の場合」に比べて「両端ピンの場合」のほうが大きくなる。

正しいです。 弾性座屈荷重は、材端条件(支持条件)による座屈長さ Le の違いによって変化します。 柱の長さを L とすると、一端固定・他端自由の座屈長さは Le = 2L となり、両端ピンの座屈長さは Le = L です。 式に当てはめると、一端固定・他端自由は Pe = (π² × E × I) / (2L)² = (π² × E × I) / (4L²) となり、両端ピンは Pe = (π² × E × I) / L² となります。 したがって、両端ピンの場合は一端固定・他端自由の4倍の大きさになり、両端ピンのほうが大きくなります。

参考になった数0

02

最も不適当なのは、「Peは、正方形断面を保ちながら柱断面積が2倍になると16倍になる。」です。

長柱の弾性座屈荷重Peは、オイラーの座屈荷重の式

Pe=π²EI/Le²

で求めます。

ここで、

E:ヤング係数
I:断面二次モーメント
Le:座屈長さ

です。

正方形断面では、断面積を2倍にすると断面二次モーメントIは4倍になります。そのため、弾性座屈荷重Peも4倍となり、16倍にはなりません。

選択肢1. Peは、柱の長さが1/2倍になると4倍になる。

この記述は適当です。

弾性座屈荷重は、

Pe=π²EI/Le²

で求めます。

この式から、Peは座屈長さLeの2乗に反比例することが分かります。

材端条件が変わらず、柱の長さだけが1/2になる場合、座屈長さも1/2になります。

したがって、

Peの変化=1÷(1/2)²

=1÷1/4

=4

となります。

つまり、柱の長さが半分になると、弾性座屈荷重は4倍になります。

選択肢2. Peは、正方形断面を保ちながら柱断面積が2倍になると16倍になる。

この記述は不適当です。

正方形断面の一辺をaとすると、断面積Aは、

A=a²

です。

断面積が2倍になったとすると、

新しい一辺²=2a²

となります。

一方、正方形断面の断面二次モーメントIは、

I=a⁴/12

です。

a⁴は、

a⁴=(a²)²

なので、断面二次モーメントは断面積Aの2乗に比例します。

したがって、断面積が2倍になると、

Iは2²=4倍

になります。

弾性座屈荷重PeはIに比例するため、

Peも4倍

となります。

16倍ではありません。

選択肢3. Peは、柱のヤング係数が2倍になると2倍になる。

この記述は適当です。

弾性座屈荷重は、

Pe=π²EI/Le²

です。

この式を見ると、Peはヤング係数Eに比例しています。

したがって、断面形状や柱の長さ、材端条件が同じままで、ヤング係数だけが2倍になると、

Peも2倍

になります。

ヤング係数が大きい材料ほど変形しにくいため、座屈しにくくなると考えると分かりやすいです。

選択肢4. Peは、柱の材端条件が「一端自由他端固定の場合」に比べて「両端ピンの場合」のほうが大きくなる。

この記述は適当です。

座屈荷重は、柱そのものの長さだけでなく、両端がどのように支えられているかによっても変わります。

一端固定・他端自由の場合の座屈長さは、

Le=2L

です。

両端ピンの場合は、

Le=L

です。

弾性座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例するので、

一端固定・他端自由の場合

Pe=π²EI/(2L)²
=π²EI/4L²

両端ピンの場合

Pe=π²EI/L²

となります。

したがって、両端ピンの場合の弾性座屈荷重は、一端固定・他端自由の場合の4倍です。

つまり、両端ピンのほうが大きくなります。

参考になった数0