一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問59 (学科3(法規) 問19)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問59(学科3(法規) 問19) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 建築協定区域内の土地の所有者で当該建築協定の効力が及ばないものは、建築協定の認可等の公告のあった日以後いつでも、特定行政庁に対して書面でその意思を表示することによって、当該建築協定に加わることができる。
  • 再開発等促進区で地区整備計画が定められている地区計画の区域内においては、特定行政庁が認めて許可した建築物については、道路高さ制限、隣地高さ制限及び北側高さ制限は適用されない。
  • 非常用エレベーターを設置している共同住宅であっても、非常用の進入口を設けなければならない。
  • 一団地内に2以上の構えを成す建築物で総合的設計によって建築されるもののうち、特定行政庁が認定したものに対する特例対象規定の適用については、これらの建築物は、同一敷地内にあるものとみなす。

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この過去問の解説 (1件)

01

誤っているのは、

「非常用エレベーターを設置している共同住宅であっても、非常用の進入口を設けなければならない。」

です。

非常用の進入口は、火災のときに消防隊が建築物の中へ進入するために設けるものです。

ただし、法令の基準に適合する非常用エレベーターが設置されている場合は、消防隊がそのエレベーターを利用して各階へ進入できるため、非常用の進入口を設ける必要はありません。

建築基準法施行令第126条の6でも、所定の非常用エレベーターを設置している場合は、非常用の進入口の設置義務から除かれています。

選択肢1. 建築協定区域内の土地の所有者で当該建築協定の効力が及ばないものは、建築協定の認可等の公告のあった日以後いつでも、特定行政庁に対して書面でその意思を表示することによって、当該建築協定に加わることができる。

この記述は適当です。

建築協定は、地域の土地所有者などが、建築物の用途や形態などについて自主的なルールを定める制度です。

建築協定区域内に土地を所有していても、協定を結ぶときに同意しなかったなどの理由で、協定の効力が及んでいない土地所有者がいる場合があります。

このような土地所有者は、建築協定の認可等の公告があった日以後であれば、いつでも特定行政庁に書面で意思を表示して、その建築協定に加わることができます。

建築基準法第75条の2第1項に、そのまま定められている内容です。

選択肢2. 再開発等促進区で地区整備計画が定められている地区計画の区域内においては、特定行政庁が認めて許可した建築物については、道路高さ制限、隣地高さ制限及び北側高さ制限は適用されない。

この記述は適当です。

道路高さ制限、隣地高さ制限、北側高さ制限は、建築基準法第56条に定められている建築物の高さに関する制限です。

一方、再開発等促進区では、地区全体について土地や建築物を計画的に整備するため、通常とは異なる高さの計画が必要になることがあります。

そこで、地区整備計画が定められている再開発等促進区では、敷地内に有効な空地が確保されているなどの条件を満たし、特定行政庁が交通上、安全上、防火上、衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、建築基準法第56条の規定が適用されません。

したがって、道路高さ制限、隣地高さ制限、北側高さ制限が適用されないことになります。

選択肢3. 非常用エレベーターを設置している共同住宅であっても、非常用の進入口を設けなければならない。

この記述は誤りです。

非常用の進入口は、消防隊が火災時に外部から建築物の中へ進入し、消火や救助活動を行うために設ける開口部です。

建築基準法施行令第126条の6では、原則として、高さ31m以下の部分にある3階以上の階に非常用の進入口を設けることとされています。

ただし、同条には例外があります。

その一つが、

所定の基準に適合する非常用エレベーターを設置している場合

です。

この場合は、非常用の進入口を設ける必要はありません。

非常用エレベーターは、火災時に消防隊が消火活動や救助活動のために利用することを想定した設備です。そのため、これが設けられていれば、別に非常用の進入口を設けることまでは求められていません。

したがって、「非常用エレベーターがあっても非常用の進入口が必要」とする部分が適切ではありません。

選択肢4. 一団地内に2以上の構えを成す建築物で総合的設計によって建築されるもののうち、特定行政庁が認定したものに対する特例対象規定の適用については、これらの建築物は、同一敷地内にあるものとみなす。

この記述は適当です。

通常、建築基準法では、一つの敷地に一つの建築物があることを基本として、接道、容積率、建ぺい率、高さなどの制限を考えます。

しかし、大規模な住宅団地などでは、一つのまとまった区域の中に複数の建築物を総合的に計画することがあります。

このような場合、一定の条件を満たし、特定行政庁の認定を受けることで、接道、容積率、建ぺい率、斜線制限などの特例対象規定について、一団地を一つの敷地として扱うことができます。

現行の建築基準法第86条第1項では、より正確には、認定を受けた場合に「当該一団地を当該一又は二以上の建築物の一の敷地とみなす」と規定されています。

したがって、問題文の「これらの建築物は、同一敷地内にあるものとみなす」という表現は、この制度の内容を表したものです。

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