一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問55 (学科3(法規) 問15)
問題文
建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等の指定はなく、また、特定行政庁の許可等は考慮しないものとする。
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一級建築士試験 令和8年(2026年) 問55(学科3(法規) 問15) (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等の指定はなく、また、特定行政庁の許可等は考慮しないものとする。
- 「延べ面積120m2、平家建ての美容院兼用住宅(美容院の用途に供する部分の床面積40m2)」は、第一種低層住居専用地域内において、新築することができる。
- 「延べ面積4,000m2、地上5階建ての図書館及びこれに附属する自動車車庫(床面積1,000m2、地上3階建て)」は、第一種住居地域内において、新築することができる。
- 「延べ面積1,000m2、平家建ての水素ステーション(燃料電池自動車用の圧縮ガスを所定の設備により貯蔵・処理する建築物)」は、準工業地域内において、新築することができる。
- 「延べ面積5,000m2、地上4階建てのカラオケボックス(各階を当該用途に供するもの)」は、工業専用地域内において、新築することができる。
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この過去問の解説 (1件)
01
誤っているのは、「延べ面積4,000m2、地上5階建ての図書館及びこれに附属する自動車車庫(床面積1,000m2、地上3階建て)は、第一種住居地域内において新築することができる。」とする記述です。
図書館そのものは、第一種住居地域に建築できます。
しかし、附属する自動車車庫については、第一種住居地域では一定の条件があり、3階以上の部分を自動車車庫の用途に使用することはできません。
この選択肢の自動車車庫は地上3階建てなので、この条件に適合しません。したがって、この計画のままでは第一種住居地域に新築できません。建築基準法別表第二と建築基準法施行令第130条の7の2などに、この用途制限が定められています。
この記述は適当です。
第一種低層住居専用地域は、低層住宅の良好な住環境を守るため、建築できる用途が厳しく制限されています。
ただし、住宅の一部を一定の店舗などとして利用する「兼用住宅」は、条件を満たせば建築できます。
主な条件は、
住宅部分が延べ面積の2分の1以上であること
店舗などの部分が50m2以下であること
店舗などの用途が法令で認められたものであること
です。
この建築物では、延べ面積120m2のうち、美容院が40m2なので、住宅部分は80m2です。
住宅部分80m2は、延べ面積120m2の2分の1である60m2以上です。
また、美容院部分40m2は50m2以下です。
さらに、美容院は、第一種低層住居専用地域で兼用住宅として認められる用途の一つです。建築基準法施行令第130条の3では、理髪店、美容院などが対象として定められています。
したがって、この美容院兼用住宅は新築できます。
この記述は誤りです。
図書館そのものは、第一種住居地域に建築できます。
問題となるのは、附属する自動車車庫です。
第一種住居地域では、建築物に附属する自動車車庫について、一定の条件を満たすものは建築できます。
しかし、その条件には、3階以上の部分を自動車車庫の用途に供しないことが含まれています。
この選択肢の自動車車庫は、床面積1,000m2、地上3階建てです。
床面積については、図書館の延べ面積4,000m2に対して1,000m2なので、面積だけを見れば問題になりません。
しかし、地上3階建てであり、3階の部分も自動車車庫として使用する計画です。
そのため、3階以上の部分を自動車車庫の用途に供しないという条件を満たしません。
この記述は適当です。
準工業地域は、住宅や店舗のほか、環境への影響が特に大きい工場などを除いて、多くの工業施設を建築できる地域です。
水素ステーションでは、水素を高い圧力で扱うため、通常は危険性を考えて用途制限を確認する必要があります。
ただし、燃料電池自動車などへ充填するための圧縮水素については、安全上・防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合する設備を使用する場合、準工業地域で取り扱うことが認められています。
建築基準法施行令第130条の9の7でも、燃料電池自動車などに充填する圧縮水素について、所定の基準に適合する製造設備を用いるものを準工業地域で認めています。
国土交通省の資料でも、所定の基準に適合する圧縮水素スタンドは、準工業地域に設置できるものとして整理されています。
したがって、この条件の水素ステーションは新築できます。
この記述は適当です。
工業専用地域は、工場の利便を重視した地域なので、住宅、学校、病院、ホテルなど多くの用途が禁止されています。
しかし、カラオケボックスは、工業専用地域で一律に禁止されている用途ではありません。
工業専用地域では、工業地域で禁止される建築物も原則として建築できません。
工業地域では、店舗、飲食店、展示場、遊技場など一定の用途について、その用途に供する部分の床面積が10,000m2を超えるものが禁止されています。工業専用地域でもこの規制を受けます。
国土交通省の用途地域の一覧でも、工業専用地域のカラオケボックスについては、床面積10,000m2以下の範囲で建築できるものとして整理されています。
この選択肢では、延べ面積5,000m2なので、10,000m2を超えていません。
また、4階建てであること自体を理由として、この用途が禁止される規定もありません。
したがって、この規模のカラオケボックスは、工業専用地域に新築できます。
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