一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問54 (学科3(法規) 問14)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問54(学科3(法規) 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

都市計画区域内の道路に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する幅員6mの道は、袋路状道路とすることができる。
  • 特定行政庁の許可を受けて道路の上空に設ける学校の渡り廊下は、構造耐力上主要な部分を、鉄骨造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造とし、その他の部分は不燃材料で造らなければならない。
  • 特定行政庁から位置の指定を受けた幅員6mの私道を廃止する場合は、特定行政庁の許可を受ける必要がある。
  • 地区計画等の区域内において、建築物の敷地に接して予定道路が指定された場合は、特定行政庁の許可を受けることにより、当該予定道路を建築基準法第52条第2項の前面道路とみなして建築物の容積率の規定を適用することができる。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

誤っているのは、

「特定行政庁から位置の指定を受けた幅員6mの私道を廃止する場合は、特定行政庁の許可を受ける必要がある。」

です。

建築基準法では、私道を廃止すると、その道路に接している敷地が接道義務などに違反することになる場合、特定行政庁はその私道の廃止を禁止したり、制限したりすることができます。

しかし、建築基準法そのものには、位置の指定を受けた私道を廃止するときに、必ず特定行政庁の「許可」を受けなければならないという規定はありません。

選択肢1. 土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する幅員6mの道は、袋路状道路とすることができる。

この記述は適当です。

土地を建築物の敷地として利用するために新しく造り、特定行政庁から位置の指定を受ける道を、一般に「位置指定道路」といいます。

位置指定道路は、原則として両端がほかの道路につながっている必要があります。

ただし、建築基準法施行令では、一定の場合は行き止まりとなる袋路状道路にすることが認められています。

その条件の一つが、道路の幅員が6m以上であることです。

したがって、この問題のように幅員が6mある位置指定道路は、ほかの基準にも適合すれば袋路状道路とすることができます。建築基準法施行令第144条の4でも、幅員6m以上の場合は袋路状道路とすることができると定められています。

選択肢2. 特定行政庁の許可を受けて道路の上空に設ける学校の渡り廊下は、構造耐力上主要な部分を、鉄骨造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造とし、その他の部分は不燃材料で造らなければならない。

この記述は適当です。

道路の上空には、原則として建築物を設けることはできません。

ただし、生徒の通行の危険を防ぐために必要な学校の渡り廊下などについては、特定行政庁の許可を受けることで設置できる場合があります。建築基準法第44条では、このような公共用歩廊などについて例外を認めています。

さらに、このような道路上空の建築物には、火災や落下などによって道路の安全を損なわないよう、厳しい構造基準があります。

そのため、

【構造耐力上主要な部分は、鉄骨造、鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造】

とし、

【その他の部分は不燃材料】

で造る必要があります。これは建築基準法施行令第145条に定められている内容です。

選択肢3. 特定行政庁から位置の指定を受けた幅員6mの私道を廃止する場合は、特定行政庁の許可を受ける必要がある。

この記述は誤りです。

位置指定道路は私道であっても、周囲の建築物が接道義務を満たすために利用している場合があります。

そのため、私道を廃止した結果、その道路に接している敷地が建築基準法の接道規定に違反することになる場合は、特定行政庁は私道の廃止を禁止したり、制限したりすることができます。

しかし、建築基準法第45条は、

【特定行政庁が私道の変更や廃止を禁止・制限できる】

と定めているのであって、

【私道を廃止するときは必ず特定行政庁の許可を受けなければならない】

とは定めていません。

したがって、「特定行政庁の許可を受ける必要がある」としている部分が適切ではありません。

なお、地方公共団体の条例や規則などによって、位置指定道路の廃止について申請などの手続が定められている場合はあります。ここではあくまで「建築基準法上」の扱いを問われています。

選択肢4. 地区計画等の区域内において、建築物の敷地に接して予定道路が指定された場合は、特定行政庁の許可を受けることにより、当該予定道路を建築基準法第52条第2項の前面道路とみなして建築物の容積率の規定を適用することができる。

この記述は適当です。

地区計画などでは、将来道路として整備する場所を「予定道路」として指定することがあります。

ただし、予定道路は、まだ実際の道路として完成していない場合があります。

そこで、建築基準法第68条の7では、建築物の敷地が予定道路に接している場合などに、特定行政庁が交通上、安全上、防火上、衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、

【その予定道路を第52条第2項の「前面道路」とみなす】

ことができます。

これによって、予定道路の幅員を使って、前面道路の幅員による容積率の制限を計算することができます。

したがって、この記述は建築基準法の規定に合っています。

 

参考になった数3