一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問46 (学科3(法規) 問6)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問46(学科3(法規) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 延べ面積2,500m2(各階の床面積500m2)、地上5階建ての展示場を物品販売業を営む店舗に用途変更する場合において、全館避難安全検証法により、全館避難安全性能を有することが確かめられたときは、既存の2か所の避難階段をそれぞれ幅員135cmのまま使用することができる。
  • 主要構造部を耐火構造とした地上7階建ての事務所において、各階の居室の床面積の合計が200m2で、かつ、各階に避難上有効なバルコニーを設けたものには、避難階段の構造に適合する屋外の避難階段を1か所とすることができる。
  • 全館避難安全性能とは、建築物のいずれの火災室で火災が発生した場合においても、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでの間、当該建築物の各居室及び各居室から地上に通ずる主たる廊下、階段等の建築物の部分において、避難上支障がある高さまで煙又はガスが降下しないものをいう。
  • 地下街の各構えの接する地下道は、幅員5m以上、天井までの高さ3m以上で、かつ、段及び1/8を超える勾配の傾斜路を有してはならない。

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この過去問の解説 (1件)

01

誤っているのは、「延べ面積2,500m2、地上5階建ての展示場を物品販売業を営む店舗に用途変更する場合に、全館避難安全検証法によって安全性を確認すれば、幅員135cmの避難階段をそのまま使用できる」とする記述です。

全館避難安全検証法によって、物品販売業を営む店舗の避難階段の「幅の合計」に関する規定などは適用しないことができます。

しかし、一般的な階段寸法を定める建築基準法施行令第23条の規定は適用除外になりません。

床面積の合計が1,500m2を超える物品販売業を営む店舗で、客が利用する階段は、原則として幅140cm以上が必要です。したがって、幅135cmのままでは、この基準を満たしません。

選択肢1. 延べ面積2,500m2(各階の床面積500m2)、地上5階建ての展示場を物品販売業を営む店舗に用途変更する場合において、全館避難安全検証法により、全館避難安全性能を有することが確かめられたときは、既存の2か所の避難階段をそれぞれ幅員135cmのまま使用することができる。

この記述は誤りです。

物品販売業を営む店舗で、床面積の合計が1,500m2を超えるものでは、客が利用する階段について、建築基準法施行令第23条により、幅140cm以上とする必要があります。

この建築物は、

延べ面積2,500m2
→1,500m2を超える

ため、この規定の対象になります。

一方、全館避難安全性能が確認された建築物については、施行令第129条の2により、廊下の幅、直通階段までの歩行距離、物品販売業を営む店舗の避難階段等の幅の合計など、一部の避難規定が適用されなくなります。

ここには施行令第124条は含まれていますが、第23条は含まれていません。つまり、全館避難安全検証法を使っても、第23条の階段そのものの最低幅員は守る必要があります。

したがって、

必要な幅員:140cm以上

既存階段:135cm

となり、5cm不足します。

選択肢2. 主要構造部を耐火構造とした地上7階建ての事務所において、各階の居室の床面積の合計が200m2で、かつ、各階に避難上有効なバルコニーを設けたものには、避難階段の構造に適合する屋外の避難階段を1か所とすることができる。

この記述は適当です。

6階以上の階に居室がある建築物は、原則として2以上の直通階段を設ける必要があります。

ただし、事務所などについては、

その階の居室の床面積が一定以下であること

避難上有効なバルコニーなどがあること

屋外避難階段または特別避難階段があること

などの条件を満たせば、2以上の直通階段を設けなくてもよい場合があります。

施行令第121条では通常100m2が基準ですが、主要構造部が準耐火構造などの建築物では、この数値は200m2に読み替えられます。耐火構造の建築物もこの条件を満たします。

この問題では各階の居室の床面積の合計がちょうど200m2です。

規定は「200m2を超える」場合が対象なので、200m2ちょうどで、さらに避難上有効なバルコニーと適切な屋外避難階段があれば、直通階段を1か所とすることができます。

選択肢3. 全館避難安全性能とは、建築物のいずれの火災室で火災が発生した場合においても、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでの間、当該建築物の各居室及び各居室から地上に通ずる主たる廊下、階段等の建築物の部分において、避難上支障がある高さまで煙又はガスが降下しないものをいう。

この記述は適当です。

全館避難安全性能は、火災が発生したときに、建物にいる全員が安全に地上まで避難できるかを考えるものです。

建築基準法施行令第129条の2第3項では、建築物のどの火災室で火災が発生した場合でも、

在館者全員が建築物から地上まで避難を終えるまで

各居室や、地上まで通じる主な廊下・階段などで

煙やガスが避難上危険な高さまで下がってこないこと

を全館避難安全性能としています。

この選択肢は、その内容に合っています。

選択肢4. 地下街の各構えの接する地下道は、幅員5m以上、天井までの高さ3m以上で、かつ、段及び1/8を超える勾配の傾斜路を有してはならない。

この記述は適当です。

地下街では、多くの人が利用する地下道を安全な避難経路として確保する必要があります。

建築基準法施行令第128条の3では、地下街の各構えが接する地下道について、

幅員5m以上

天井までの高さ3m以上

段を設けない

1/8を超える勾配の傾斜路を設けない

ことなどを定めています。

したがって、この記述は法令の基準に合っています。

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