一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問41 (学科3(法規) 問1)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問41(学科3(法規) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 「特定天井」は、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める天井をいう。
  • 「特定防火設備」は、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をする防火設備をいう。
  • 限界耐力計算において、建築物の各階の構造耐力上主要な部分の断面に生ずる応力度が短期に生ずる力に対する許容応力度に達する場合の建築物の各階の水平力に対する耐力を、「損傷限界耐力」という。
  • 一戸建て住宅に附属する塀で幅員4mの道路に接して設けられるものは、「延焼のおそれのある部分」に該当する。

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この過去問の解説 (1件)

01

誤っているのは、

「『特定防火設備』は、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をする防火設備をいう。」

です。

「特定防火設備」は、煙を感知して自動的に閉まるかどうかによって定義されるものではありません。

特定防火設備は、基本的に、通常の火災による熱を受けた場合に、加熱開始後1時間、加熱されていない側へ火炎を出さない性能をもつ防火設備です。国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものや、国土交通大臣の認定を受けたものが該当します。

選択肢1. 「特定天井」は、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める天井をいう。

この記述は適当です。

特定天井は、地震などによって天井が落下した場合に、人に重大な危害を与えるおそれがある天井として、国土交通大臣が定めるものです。

建築基準法施行令では、特定天井を「脱落によって重大な危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定めるもの」としています。

たとえば、大きなホールなどに設けられた一定の条件を満たす吊り天井では、地震時の脱落を防ぐための対策が必要になります。

選択肢2. 「特定防火設備」は、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をする防火設備をいう。

この記述は誤りです。

特定防火設備かどうかは、煙を感知して自動的に閉まることだけで決まるものではありません。

特定防火設備は、通常の火災による熱を受けたときに、

【加熱開始後1時間、加熱されていない側に火炎を出さないこと】

という高い遮炎性能をもつ防火設備です。

一方、火災によって煙が発生した場合などに自動的に閉鎖・作動することは、防火区画などに設ける防火設備について求められる作動方法の条件の一つです。建築基準法施行令にも、常時閉鎖されていない防火設備について、煙の発生や急激な温度上昇によって自動的に閉鎖・作動することを求める規定があります。

したがって、「煙が発生すると自動的に閉鎖する防火設備=特定防火設備」という説明は適切ではありません。

選択肢3. 限界耐力計算において、建築物の各階の構造耐力上主要な部分の断面に生ずる応力度が短期に生ずる力に対する許容応力度に達する場合の建築物の各階の水平力に対する耐力を、「損傷限界耐力」という。

この記述は適当です。

限界耐力計算では、地震によって建物にどの程度の力がかかり、どの程度まで耐えられるかを調べます。

損傷限界耐力は、柱や梁などの構造耐力上主要な部分に生じる応力度が、短期に生じる力に対する許容応力度に達するときの、各階の水平力に対する耐力をいいます。

建築基準法施行令第82条の5でも、この内容が損傷限界耐力として定められています。

つまり、建物に大きな損傷が生じない範囲の限界を考えるための値です。

選択肢4. 一戸建て住宅に附属する塀で幅員4mの道路に接して設けられるものは、「延焼のおそれのある部分」に該当する。

この記述は適当です。

建築基準法では、建築物に附属する門や塀も「建築物」に含まれます。

また、「延焼のおそれのある部分」は、原則として道路中心線などから、

1階では3m以下
2階以上では5m以下

の範囲にある建築物の部分です。

幅員4mの道路では、道路中心線から道路の端までの距離は2mです。

その道路に接して塀を設けると、塀は道路中心線から約2mの位置となります。

これは3m以下の範囲に入るため、この塀は「延焼のおそれのある部分」に該当します。

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