一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問37 (学科2(環境・設備) 問17)
問題文
電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
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一級建築士試験 令和8年(2026年) 問37(学科2(環境・設備) 問17) (訂正依頼・報告はこちら)
電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- インバータ機器から発生する高調波電流を抑制するために、アクティブフィルタを設置する。
- 燃料電池設備は、消防法の規定に適合する場合、屋内消火栓設備の非常電源として用いることができる。
- 鉄骨造の建築物における雷保護システムの引き下げ導線は、地上部の構造体の鉄骨を利用することができる。
- 風力発電の系統連系において、AC(交流)リンク方式は、DC(直流)リンク方式に比べて出力変動の影響を受けにくく、安定供給が可能な電力として系統に連系できる。
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この過去問の解説 (1件)
01
最も不適当なのは、
「風力発電の系統連系において、AC(交流)リンク方式は、DC(直流)リンク方式に比べて出力変動の影響を受けにくく、安定供給が可能な電力として系統に連系できる。」
です。
風力発電は、風の強さが変わると発電機の出力も変動します。ACリンク方式では、この変動の影響を電力系統が受けやすくなります。
一方、DCリンク方式は、発電した電力をいったん直流に変換し、さらにインバータで系統に合わせた交流に変換してから送り出します。そのため、発電機側の変動を系統側から切り離しやすく、ACリンク方式より安定した系統連系を行いやすい方式です。実験による比較でも、DCリンク方式はACリンク方式より安定した周波数特性が得られています。
この記述は適当です。
インバータなどの電力変換装置を使用すると、通常のきれいな交流波形とは異なる高調波電流が発生することがあります。
高調波が多くなると、電気設備の過熱や機器の誤作動などにつながることがあります。
アクティブフィルタは、高調波とは反対の成分をつくって打ち消すことで、高調波電流を減らす装置です。
そのため、インバータ機器によって発生する高調波を抑える目的でアクティブフィルタを設置することは適切です。
この記述は適当です。
屋内消火栓設備は、火災によって通常の電源が使えなくなった場合でも動かせるように、非常電源を設ける必要があります。
その非常電源には、一定の基準を満たした燃料電池設備を使用することができます。
消防法施行規則では、屋内消火栓設備の非常電源として、非常電源専用受電設備、自家発電設備、蓄電池設備とともに燃料電池設備が定められています。消防庁の点検要領でも「非常電源(燃料電池設備)」が独立して設けられています。
したがって、消防法上の必要な条件を満たしていれば、燃料電池設備を非常電源として利用できます。
この記述は適当です。
雷保護システムでは、建物に入った雷の大きな電流を安全に地面へ流す必要があります。
このとき、受雷部から接地部分まで雷電流を流す部分を引き下げ導線といいます。
鉄骨造の建築物では、柱や梁などの鉄骨が十分に電気的につながっていれば、建物の鉄骨そのものを雷電流の通り道として利用することができます。
鉄骨造では、柱や梁が連続した金属構造となるため、条件を満たせば有効な引き下げ導線として利用できます。
この記述は不適当です。
ACリンク方式は、発電機でつくられた交流電力を交流のまま系統へ連系する方式です。
風力発電では、風速が変わると発電機の回転状態や出力も変化します。ACリンク方式では、この変化が系統側に影響しやすくなります。
一方、DCリンク方式では、
発電機で発電する
↓
交流を直流に変換する
↓
インバータで系統に適した交流へ変換する
↓
電力系統へ送る
という流れになります。
途中に直流の段階を入れることで、発電機側と電力系統側を電気的に切り分けて制御しやすくなります。
そのため、出力変動の影響を受けにくく、安定した状態で系統に連系しやすいのは、ACリンク方式ではなくDCリンク方式です。ACリンク方式とDCリンク方式を比較した研究でも、DCリンク方式のほうが安定した周波数特性を示しています。
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