一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問35 (学科2(環境・設備) 問15)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問35(学科2(環境・設備) 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 営業用厨房の排水設備において、グリース阻集器への流入管には、一般に、トラップを設けない。
  • ディスポーザー排水処理システムは、ディスポーザー、排水管、排水処理装置により構成され、一般に、排水中のBOD等を基準値以下にして、下水道に放流する。
  • 伸頂通気方式の排水通気管において、通気流速を高めるために、伸頂通気管の口径を排水立て管の口径よりも小さくする。
  • 雨水排水管の管径は、その雨水排水管が受け持つ屋根面積(水平投影面積)から算出するが、壁面に吹き付ける雨水を壁面の下部の屋根面に合流させる場合には、壁面積の50%を屋根面積に加算する。

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この過去問の解説 (1件)

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最も不適当なのは、

「伸頂通気方式の排水通気管において、通気流速を高めるために、伸頂通気管の口径を排水立て管の口径よりも小さくする。」

です。

伸頂通気方式は、排水立て管の上部をそのまま延長して、空気を出入りさせる方式です。

伸頂通気管は、排水によって管内の圧力が大きく変化するのを防ぐ重要な役割があります。そのため、途中で細くして空気の流れを悪くするのではなく、原則として排水立て管と同じ口径のまま立ち上げます。

選択肢1. 営業用厨房の排水設備において、グリース阻集器への流入管には、一般に、トラップを設けない。

この記述は適当です。

グリース阻集器は、厨房排水に含まれる油脂分を分離し、排水管や下水道へ流れ込むのを防ぐ設備です。

グリース阻集器へ流れ込む手前の配管にトラップを設けると、油脂分やごみがたまりやすくなり、排水の流れを悪くする原因になります。

そのため、グリース阻集器への流入管には、一般にトラップを設けません。

選択肢2. ディスポーザー排水処理システムは、ディスポーザー、排水管、排水処理装置により構成され、一般に、排水中のBOD等を基準値以下にして、下水道に放流する。

この記述は適当です。

ディスポーザーは、台所で出る生ごみを細かく砕いて、水と一緒に排水する設備です。

ただし、砕いた生ごみをそのまま下水道へ流すと、下水道への負担が大きくなる場合があります。

そのため、ディスポーザー排水処理システムでは、ディスポーザーで細かくした生ごみを含む排水を排水処理装置で処理します。

そして、BODなどの水質を基準に適合する状態まで改善してから、下水道へ放流します。

BODは、水中の汚れを微生物が分解するときに必要となる酸素の量を表すもので、値が大きいほど有機物による汚れが多いことを示します。

選択肢3. 伸頂通気方式の排水通気管において、通気流速を高めるために、伸頂通気管の口径を排水立て管の口径よりも小さくする。

この記述は不適当です。

伸頂通気方式は、排水立て管の上部を延長し、その部分を通気管として利用する方式です。

排水が立て管の中を流れると、管内では空気が押されたり引かれたりして、圧力が変化します。通気管は、この圧力変化を小さくして、排水をスムーズに流す役割があります。

ここで伸頂通気管を細くすると、空気が流れにくくなり、管内の圧力変化が大きくなるおそれがあります。

したがって、通気流速を高めるために細くするのではなく、

伸頂通気管は、原則として排水立て管と同じ口径で立ち上げます。

口径を小さくするという考え方が誤りです。

選択肢4. 雨水排水管の管径は、その雨水排水管が受け持つ屋根面積(水平投影面積)から算出するが、壁面に吹き付ける雨水を壁面の下部の屋根面に合流させる場合には、壁面積の50%を屋根面積に加算する。

この記述は適当です。

雨水排水管の大きさを決めるときは、基本的にその排水管が受け持つ屋根の水平投影面積を使います。

ただし、雨は屋根だけでなく、風によって建物の外壁にも吹き付けます。

その外壁に当たった雨水が下にある屋根へ流れ込む場合、その分だけ屋根に集まる雨水の量が増えます。

そのため、このような場合は、

壁面積の50%を屋根面積に加えて計算します。

これによって、屋根に実際に集まる雨水量を見込んで、適切な雨水排水管の大きさを決めることができます。

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