一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問34 (学科2(環境・設備) 問14)
問題文
給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
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一級建築士試験 令和8年(2026年) 問34(学科2(環境・設備) 問14) (訂正依頼・報告はこちら)
給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- FRP製の受水槽内部の気相部(水面上部)は、揮発した塩素の影響で組立ボルト・ナットが錆(さ)びやすいので、耐食性の高い樹脂被覆ボルト・ナットを使用した。
- 受水槽のオーバーフロー管及び水抜き管において、虫の侵入及び臭気の逆流を防ぐため、トラップを設けて排水管に直接接続した。
- 災害応急対策活動に必要な施設において、地震災害時に使用できる給水を確保するため、受水槽に地震の感知により作動する緊急遮断弁を設けた。
- 大便器洗浄弁には、逆サイホン作用による汚物の給水管への逆流を防ぐため、バキュームブレーカーを設けた。
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この過去問の解説 (1件)
01
最も不適当なのは、「受水槽のオーバーフロー管及び水抜き管において、虫の侵入及び臭気の逆流を防ぐため、トラップを設けて排水管に直接接続した。」です。
受水槽は飲料水をためる設備なので、排水管から汚水や臭気などが逆流して受水槽を汚染しないようにする必要があります。
そのため、オーバーフロー管や水抜き管は排水管へ直接つなぐのではなく、排水口との間に空間を設けて「間接排水」とします。
国土交通省の資料でも、受水槽のオーバーフロー管と水抜き管は、排水管の流入口などとの間に十分な排水口空間を確保して、間接排水とすることが示されています。
この記述は適当です。
FRP製の受水槽では、水面より上の気相部にもボルトやナットなどの金属部品が使われることがあります。
受水槽内は水分が多く、消毒に使われている塩素の影響も受けるため、金属部分には腐食への対策が必要です。
国土交通省の公共建築工事標準仕様書でも、タンク内部の気相部に使用する金属材料について、ステンレス鋼や鋼材を使用し、必要に応じて合成ゴムや合成樹脂などの防護材で覆うことが示されています。
樹脂で被覆したボルトやナットを使用することは、錆や腐食を防ぎ、受水槽を長期間衛生的に使用するために有効です。
この記述は不適当です。
受水槽のオーバーフロー管は、水位が異常に高くなったときに水を外へ逃がすための管です。
水抜き管は、受水槽の清掃や点検などのときに、中の水を抜くための管です。
これらの管を排水管に直接つないでしまうと、排水管内の汚水や臭気などが逆流した場合に、飲料水をためる受水槽が汚染されるおそれがあります。
そのため、オーバーフロー管と水抜き管は、排水管に直接接続してはいけません。
国土交通省の資料では、オーバーフロー管も水抜き管も、排水管の流入口との間に十分な排水口空間を設けて、間接排水とすることが示されています。
受水槽まわりの配管例でも、オーバーフロー管・水抜き管と排水管との間には、150mm以上の排水口空間を設ける例が示されています。
また、オーバーフロー管の先端には防虫網を設けるなどして、虫や小動物が入り込まないようにします。
この記述は適当です。
大きな地震が起きると、受水槽から建物へ水を送る配管が壊れることがあります。
配管が壊れたままでは、受水槽の中に残っている水が壊れた配管から流れ出し、災害時に使える水がなくなるおそれがあります。
そこで、地震を感知すると自動的に給水管を閉じる緊急遮断弁を設けます。
これによって、地震で建物内の配管が破損しても、受水槽の中の水を残しやすくなり、災害後の給水に利用できます。
国土交通省の建築設備設計基準でも、災害時の業務継続を考えて必要な給水機能や水量を確保することが求められています。また、受水タンクまわりの標準的な配管例にも緊急遮断弁が示されています。
この記述は適当です。
大便器洗浄弁は、給水管から水を勢いよく流して便器を洗浄する設備です。
何らかの原因で給水管内の圧力が低くなって負圧になると、便器内の汚水が給水管の方向へ吸い込まれる「逆サイホン作用」が起こるおそれがあります。
そこで、バキュームブレーカーを設けます。
バキュームブレーカーは、給水管内が負圧になったときに空気を取り入れ、逆サイホン作用を防ぐ装置です。
国土交通省の資料でも、大便器洗浄弁に負圧破壊装置であるバキュームブレーカーを使用する例が示されています。
また、給水装置の技術資料でも、大便器用洗浄弁は逆サイホンによる汚水の逆流のおそれがあるため、バキュームブレーカーによる対策が必要とされています。
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