一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問87 (学科4(構造) 問17)
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問題
一級建築士試験 令和7年(2025年) 問87(学科4(構造) 問17) (訂正依頼・報告はこちら)
- 高さ12m、最大スパン10mの建築物を「ルート1-2」によって設計できることを確認したが、「ルート3」によって設計した。
- 建築物を「ルート2」で設計したので、標準せん断力係数を0.2として地震力の算定を行った。
- 地震時のねじれ変形を抑制する目的で、各階の剛性率ができるだけ大きくなるように建築物を設計した。
- 柱及び梁の部材群としての種別がCであったので、種別がAの場合よりも構造特性係数DSの値を大きくして建築物を設計した。
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この過去問の解説 (2件)
01
鉄骨構造の耐震設計に関する問題です。
正しいです。
「ルート1-2」での設計より「ルート3」によって設計するほうが安全側といえます。
正しいです。
鉄骨構造の「ルート2」での設計は標準せん断力係数を0.2として地震力を算定します。
誤りです。
ねじれ変形を抑制するには剛性率をできるだけ大きくするのではなく、重心と剛心を近くし偏心率を小さくすることが有効です。
正しいです。
構造特性係数Dsは靭性が高いほど小さい数値となります。
種別Aと種別Cとでは、Cの方が靭性が低いためDsは大きくします。
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02
この問題で覚えておくポイントは、鉄骨構造の耐震設計における「設計ルート」「標準せん断力係数」「剛性率」「構造特性係数DS」の関係です。
耐震設計では、建築物の規模や構造特性に応じて設計ルートを選択し、地震に対する安全性を確認します。
では問題をみてみましょう。
設計ルートは、建築物の規模や構造計算の方法によって決まります。
ルート1-2で設計可能な建築物であっても、より詳細な検討を行うルート3を選択することは可能です。
ルート3では、保有水平耐力計算など高度な耐震検討を行うため、安全性をより詳細に確認できます。
よって正しい記述です。
標準せん断力係数は、地震力を求める際に使用する係数です。
ルート2では、原則として標準せん断力係数を0.2として地震力を算定します。
したがって、この記述は適切です。
剛性率とは、建築物の各階の剛性のばらつきを示す指標です。
剛性率が小さい階では、その階に変形が集中しやすくなり、地震時に大きな損傷を受ける可能性があります。
ただし、剛性率は「大きければ大きいほどよい」というものではありません。
剛性率は各階の剛性バランスを確認するための指標であり、ねじれ変形を抑制するためには、建物平面内で耐力壁や柱などの剛性配置を適切に行う必要があります。
したがって、「ねじれ変形を抑制する目的で剛性率をできるだけ大きくする」という考え方は誤りです。
構造特性係数DSは、建築物の塑性変形能力(粘り強さ)を考慮するための係数です。
部材の種別がAの場合は、変形能力が高く地震エネルギーを吸収しやすいため、DSは小さくできます。
一方、種別Cのように塑性変形能力が低い部材では、地震時の安全性を確保するためDSを大きく設定します。
そのため、種別Cのほうが種別AよりDSを大きくするという記述は正しいです。
鉄骨構造の耐震設計では、設計ルートごとの計算方法や、地震力を決める係数、部材の塑性変形能力などを理解しておくことが重要です。
特に剛性率については、「大きくするほどよい」という単純なものではなく、各階の剛性のバランスを確認するための指標であることを覚えておきましょう。
また、構造特性係数DSは、部材の粘り強さが低いほど大きく設定される点も、一級建築士試験で頻出のポイントです。
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