一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問85 (学科4(構造) 問15)
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問題
一級建築士試験 令和7年(2025年) 問85(学科4(構造) 問15) (訂正依頼・報告はこちら)
- 座屈拘束ブレースの芯材の周囲に設けられる座屈拘束材は、芯材の座屈を拘束するだけの剛性や曲げ耐力を必要とする一方、軸力を負担しない。
- 有効細長比λが中程度の筋かい(λ=80程度)は、有効細長比λが小さい筋かい(λ=20程度)に比べて塑性変形能力が高い。
- 溝形鋼を用いた筋かい材とガセットプレートとの高力ボルト摩擦接合において、高力ボルトを筋かい材の軸方向に二列で同本数配置する場合、筋かい材の有効断面積は、一般に、高力ボルトの本数が多くなるほど大きくなる。
- 筋かい材とガセットプレートとの接合部の溶接を側面隅肉溶接とするとき、筋かいの軸方向力は、せん断力によりガセットプレートに伝達される。
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この過去問の解説 (2件)
01
鉄骨構造の筋かいに関する問題です。
正しいです。
座屈拘束材は座屈を防止するためのもので心材との間には緩和材があり付着はしていないため、軸力は負担しません。
誤りです。
鉄骨造において、有効細長比は小さいほど塑性変形能力(靭性)が高いです。
正しいです。
筋交い材の有効断面はボルト孔の欠損部分と突出脚の無効部分を除きます。
高力ボルトの本数が多くなるほど無効部分が短くなるため有効断面積が大きくなります。
正しいです。
筋かい材とガセットプレートを隅肉溶接とするとき、筋かいの軸方向力はせん断力によりガセットプレートに伝達されます。
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02
この問題で覚えておくポイントは、鉄骨構造の筋かいは、有効細長比によって座屈のしやすさや塑性変形能力が大きく変わるということです。
有効細長比(λ)が小さいほど部材は座屈しにくく、安定した塑性変形が可能です。一方、有効細長比が大きくなるほど座屈しやすくなり、塑性変形能力は低下します。
では問題を見ていきましょう。
座屈拘束ブレース(BRB)は、芯材が軸力を負担し、周囲の座屈拘束材が芯材の座屈を防ぐ構造です。
座屈拘束材には、芯材が圧縮を受けても座屈しないよう十分な剛性・曲げ耐力が必要ですが、芯材との間には隙間やアンボンド材が設けられており、軸力は負担しません。
したがって、この記述は適当です。
有効細長比が小さい筋かい(λ=20程度)は座屈しにくく、圧縮時にも安定して塑性変形できます。
一方、有効細長比が中程度(λ=80程度)になると圧縮時に座屈しやすくなるため、塑性変形能力は低下します。
したがって、「λ=80程度の方がλ=20程度より塑性変形能力が高い」という記述は誤りであり、この選択肢が最も不適当です。
高力ボルト接合では、ボルト孔がある部分は断面欠損となります。
しかし、ボルトを筋かい材の軸方向に二列配置する場合、ボルト本数が増えることでジグザグ状の破断経路(千鳥破断)が長くなり、有効断面積が大きく評価される場合があります。
したがって、この記述は適当です。
筋かい材とガセットプレートを側面隅肉溶接で接合した場合、筋かいに作用する軸方向力は、溶接部のせん断力によってガセットプレートへ伝達されます。
隅肉溶接は、のど断面に生じるせん断応力によって力を伝達するため、この記述は適当です。
筋かいに関する問題では、有効細長比と座屈・塑性変形能力の関係が頻繁に出題されます。
特に次の関係は確実に覚えておきましょう。
・有効細長比が小さいほど座屈しにくく、塑性変形能力は高い。
・有効細長比が大きいほど座屈しやすく、塑性変形能力は低い。
・座屈拘束ブレースでは芯材が軸力を負担し、座屈拘束材は座屈防止のみを担う。
・隅肉溶接では軸方向力は溶接部のせん断力によって伝達される。
これらは一級建築士試験で繰り返し問われる重要事項なので、それぞれの役割や力の伝達メカニズムまで理解しておくことが重要です。
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