一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問81 (学科4(構造) 問11)

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問題

一級建築士試験 令和7年(2025年) 問81(学科4(構造) 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 梁のあばら筋比及び柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とする。
  • 柱の帯筋は、高強度せん断補強筋を除き、135度フックを設ける代わりに、必要溶接長さを満たせば、帯筋相互を片面溶接とすることができる。
  • 梁において、長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋断面積は、引張鉄筋比で0.4%以上となる面積、又は、存在応力によって必要とされる量の4/3倍のうち、小さいほうの数値以上とする。
  • 梁における圧縮側の主筋は、一般に、地震時荷重に対する靱性の確保には効果がない。

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この過去問の解説 (2件)

01

鉄筋コンクリート構造に関する問題です。

選択肢1. 梁のあばら筋比及び柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とする。

正しいです。

梁のあばら筋比、柱の帯筋比は0.2%以上としなければなりません。

選択肢2. 柱の帯筋は、高強度せん断補強筋を除き、135度フックを設ける代わりに、必要溶接長さを満たせば、帯筋相互を片面溶接とすることができる。

正しいです。

柱の帯筋は135度フックの代わりに片面溶接とすることができます。

選択肢3. 梁において、長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋断面積は、引張鉄筋比で0.4%以上となる面積、又は、存在応力によって必要とされる量の4/3倍のうち、小さいほうの数値以上とする。

正しいです。

長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋断面積は、下記のうち小さい方の数値以上とします。

・引張鉄筋比(Pt)が0.4%以上となる面積

・存在応力によって必要とされる量の4/3倍

選択肢4. 梁における圧縮側の主筋は、一般に、地震時荷重に対する靱性の確保には効果がない。

誤りです。

梁が負担する圧縮応力は圧縮側の主筋とコンクリートで負担します。

圧縮側の主筋が応力を負担するとコンクリートにかかる応力はその分小さくできます。

よって、脆性的な破壊が生じる危険性を少なくでき、靭性の確保に効果があります。

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02

この問題で覚えておくポイントは、鉄筋コンクリート構造における配筋基準と、各鉄筋の役割です。

特に、梁の圧縮側主筋は、単に圧縮力を負担するだけでなく、地震時の靱性(ねばり強さ)を高める重要な役割を果たします。そのため、「圧縮側主筋は靱性の確保には効果がない」という記述は誤りです。

また、あばら筋比・帯筋比の最低値、帯筋の定着方法、梁の最小引張鉄筋量は、一級建築士試験で頻繁に問われる基本事項です。では、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 梁のあばら筋比及び柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とする。

この記述は適当です。

梁のあばら筋や柱の帯筋は、せん断耐力の確保やコンクリートの拘束に重要な役割を果たします。そのため、それぞれの筋比は0.2%以上とすることが規定されています。

選択肢2. 柱の帯筋は、高強度せん断補強筋を除き、135度フックを設ける代わりに、必要溶接長さを満たせば、帯筋相互を片面溶接とすることができる。

この記述は適当です。

通常、柱の帯筋の端部には135度フックを設けますが、必要な溶接長さを確保すれば、帯筋同士を片面溶接して定着する方法も認められています。

選択肢3. 梁において、長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋断面積は、引張鉄筋比で0.4%以上となる面積、又は、存在応力によって必要とされる量の4/3倍のうち、小さいほうの数値以上とする。

この記述は適当です。

梁には、ひび割れ防止や十分な曲げ耐力を確保するため、最小引張鉄筋量が定められています。

その基準は、引張鉄筋比0.4%以上となる面積と必要鉄筋量の4/3倍を比較し、小さい方以上とします。
 

選択肢4. 梁における圧縮側の主筋は、一般に、地震時荷重に対する靱性の確保には効果がない。

この記述は不適当です。

梁の圧縮側主筋は、圧縮力を負担するだけでなく、繰り返し地震力を受けた際の塑性変形能力(靱性)の向上にも寄与します。

また、コンクリートの圧壊を抑制し、梁の変形性能を高める効果もあります。

したがって、「靱性の確保には効果がない」という記述は誤りです。
 

まとめ

この問題は、鉄筋コンクリート構造の配筋基準と各鉄筋の役割について理解しているかを問う問題です。

特に試験では、

・あばら筋比・帯筋比は0.2%以上
・梁の最小引張鉄筋量は0.4%と必要鉄筋量の4/3倍を比較して小さい方以上
・圧縮側主筋は地震時の靱性向上にも寄与する

といった基本事項がよく出題されます。

それぞれの鉄筋がどのような役割を担っているのかを理解しておくと、数値だけでなく応用問題にも対応しやすくなります。
 

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