一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問74 (学科4(構造) 問4)

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問題

一級建築士試験 令和7年(2025年) 問74(学科4(構造) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような、柱と梁が剛接合された2階と、柱頭及び柱脚がピン接合され、筋かいを有する1階からなる架構が、水平荷重3P及びPを受けている。次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、部材は等質等断面で伸縮はないものとし、部材の自重は無視する。
問題文の画像
  • 部材のせん断力の大きさの比は、柱A:梁B=4:3である。
  • 柱の曲げモーメントの大きさの最大値と、梁の曲げモーメントの大きさの最大値は等しい。
  • 1階柱の軸力の大きさの比は、柱C:柱D=3:10である。
  • 筋かいEの引張り軸力は、5Pである。

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この過去問の解説 (1件)

01

「1階柱の軸力の大きさの比は、柱C:柱D=3:10である。」という記述が誤りです。
この問題では、2階は曲げを受けるラーメンとして考え、1階は柱頭と柱脚がピンで、筋かいを持つので、トラスのように考えます。すると、1階柱の軸力は、柱Cが9/4P、柱Dが21/4Pとなるため、比は3:10ではなく【3:7】になります。

選択肢1. 部材のせん断力の大きさの比は、柱A:梁B=4:3である。

この記述は正しいです。
2階の左右の柱は同じ性質なので、屋上にかかる水平荷重3Pを半分ずつ負担します。したがって、柱Aのせん断力は3/2Pです。さらに、2階の柱と梁の曲げモーメントの大きさをMとすると、梁Bのせん断力は1/2M、柱Aのせん断力は2M/3となり、比を整理すると【4:3】になります。別解としても、梁Bのせん断力は9/8Pとなるので、3/2P:9/8P=4:3です。

選択肢2. 柱の曲げモーメントの大きさの最大値と、梁の曲げモーメントの大きさの最大値は等しい。

この記述は正しいです。
柱と梁が剛接合されている部分では、つながっている柱と梁の曲げモーメントの大きさは同じになります。また、この問題の2階部分は左右の柱の条件が同じなので、曲げモーメントの分かれ方も左右でそろいます。そのため、柱の最大曲げモーメントと梁の最大曲げモーメントは等しくなります。

選択肢3. 1階柱の軸力の大きさの比は、柱C:柱D=3:10である。

図の1階はピン接合なので、柱C、柱D、筋かいEは軸力を受ける部材として考えます。
まず、全体のつり合いから柱Dの軸力は21/4Pになります。次に、1階柱の中央あたりで切って上下方向のつり合いをみると、柱Cの軸力は9/4Pです。したがって、比は

9/4P:21/4P=3:7

です。
3:10ではないので、この記述が誤りです。

選択肢4. 筋かいEの引張り軸力は、5Pである。

この記述は正しいです。
1階の柱はトラス材として考えるので、1階にかかる水平力は筋かいEが負担します。水平荷重は、上の3Pと下のPを合わせて【4P】です。図の筋かいは、縦3m、横4mの直角三角形になっているので、辺の比は3:4:5です。したがって、水平成分が4Pになる筋かいの軸力は【5P】です。

まとめ

この問題では、2階と1階で考え方を分けることが大切です。
2階は柱と梁が剛接合されたラーメンなので、せん断力や曲げモーメントを考えます。
1階はピン接合と筋かいを持つので、トラスとして考え、主に軸力を見ます。

覚えておくポイントは、
2階では柱Aと梁Bのせん断力の比が4:3になること、
柱と梁の最大曲げモーメントは等しいこと、
1階柱の軸力比は3:10ではなく【3:7】であること、
筋かいEの引張り軸力は【5P】であることです。
こうした問題は、まず【どの階をラーメンとして見るか、どの階をトラスとして見るか】を整理すると解きやすくなります。

 

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