一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問56 (学科3(法規) 問16)

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問題

一級建築士試験 令和7年(2025年) 問56(学科3(法規) 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、建築することができる建築面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等は考慮しないものとする。
問題文の画像
  • 230.0m2
  • 256.5m2
  • 270.0m2
  • 294.5m2

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この過去問の解説 (1件)

01

建築することができる建築面積の最大のものは、294.5㎡です。
この問題は、北側の2項道路による後退用途地域ごとの建ぺい率準防火地域と準耐火建築物による緩和角地緩和を順に整理すると解けます。図では、敷地は左側5mが第一種中高層住居専用地域で建ぺい率5/10、右側15mが第二種住居地域かつ準防火地域で建ぺい率6/10となっており、さらに角地として指定された敷地です。

 

北側の道は、建築基準法42条2項の道路とみなす道です。42条2項道路は、原則として中心線から2mの位置が道路境界になります。図では現況の道の幅が2mで、その中心線を道路の中心線とするとされているので、敷地側は1m後退して考えます。したがって、奥行20mのうち建築に使える奥行きは19mです。これは図と条文から読み取る計算です。

 

また、建ぺい率が異なる地域に敷地がまたがるときは、各部分の面積割合で計算します。さらに、現行の建築基準法では、敷地が準防火地域とそれ以外の区域にまたがる場合でも、敷地内の建築物が全部準耐火建築物等なら、その全部について緩和を適用します。加えて、角地の指定がある建築物は別の緩和も受けられ、両方に当てはまると2/10加算できます。

 

そのため、面積は
左側:5m×19m=95㎡
右側:15m×19m=285㎡
となり、建ぺい率は
左側:5/10+2/10=7/10
右側:6/10+2/10=8/10
です。
よって、最大建築面積は
95㎡×0.7+285㎡×0.8=66.5㎡+228.0㎡=294.5㎡
となります。

選択肢1. 230.0m2

これは小さすぎます。
北側の1m後退を考えても、敷地は95㎡と285㎡に分けて計算できます。しかもこの問題では、準防火地域にまたがる準耐火建築物の緩和と、角地緩和の両方が使えます。そこまで反映すると294.5㎡まで建てられるので、230.0㎡にはなりません。

選択肢2. 256.5m2

これは途中まで合っていますが、まだ足りません。
この数値は、北側の1m後退は考えたうえで、角地緩和だけを使った場合に出やすい数値です。
実際に計算すると、
95㎡×0.6+285㎡×0.7=256.5㎡
になります。
ただし、この問題では、準防火地域にまたがる準耐火建築物の緩和も敷地全体に使えるので、ここで止まりません。

選択肢3. 270.0m2

これは、北側の2項道路による後退を見落とした場合に出やすい数値です。
もとの20m×20mのままで、左100㎡・右300㎡として、角地緩和だけを使うと、
100㎡×0.6+300㎡×0.7=270.0㎡
になります。
しかし、実際には北側で1m後退が必要なので、この計算は使えません。

選択肢4. 294.5m2

これは適切な記述です。
北側の2項道路による後退を入れて、敷地を95㎡と285㎡に分け、さらに準防火地域にまたがる準耐火建築物の緩和角地緩和を合わせて考えると、
95㎡×0.7+285㎡×0.8=294.5㎡
となります。したがって、建築することができる建築面積の最大のものは、これです。

まとめ

この問題で覚えておくポイントは、2項道路があれば後退が必要になること建ぺい率が違う地域にまたがるときは面積按分で計算すること、そして準防火地域にまたがる準耐火建築物は敷地全体に緩和が及ぶ場合があることです。
図を見たら、いきなり答えを出すのではなく、まず後退の有無、次に地域ごとの面積、最後に緩和が何回使えるかを確認すると、落ち着いて解けます。

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