一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問30 (学科2(環境・設備) 問10)
問題文
音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
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一級建築士試験 令和7年(2025年) 問30(学科2(環境・設備) 問10) (訂正依頼・報告はこちら)
音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 音圧レベルが等しい純音を聴くと、一般に、100Hzの音より1,000Hzの音のほうが大きく感じられる。
- 内装材の吸音率が室内で一様な直方体の室において、その室の平面寸法は変えずに天井の高さを1/2倍にすると、残響時間は1/2倍になる。
- 単一材料からなる壁体の遮音性能について、質量則によれば、壁の面密度を2倍にすると、透過損失の値は約6dB増加する。
- 孔あき板と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造において、空気層の厚みを2倍にすると、共鳴周波数は1/√2倍になる。
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この過去問の解説 (2件)
01
音響に関する問題です。
正しいです。
100Hzの低音より1,000Hzの高音のほうが大きく感じられます。
誤りです。
残響時間を表す式においてV(室容積)/A(等価吸音面積(吸音力=室表面積×吸音率))が用いられます。
室容積が1/2のとき室表面積は1/2にはならないため、残響時間は1/2にはなりません。
正しいです。
質量則において、壁密度が2倍になると透過損失の値は約6dB増加します。
正しいです。
孔あき板と空気層の吸音構造において、空気層の厚みを2倍にすると共鳴周波数は1/√2倍になります。
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02
最も不適当なのは、天井の高さを1/2倍にすると、残響時間も1/2倍になるとした記述です。
残響時間は、室の容積だけで決まるものではなく、室の容積と室内の吸音面積の両方によって決まります。天井を低くすると室の容積は1/2になりますが、床と天井の面積は変わらず、壁の面積だけが小さくなります。そのため、室全体の吸音面積は1/2にはならず、残響時間も単純に1/2にはなりません。
この記述は適当です。
人の耳は、すべての周波数の音を同じ感度で聞いているわけではありません。一般に、低い周波数の音よりも、中くらいの周波数の音のほうが聞こえやすくなります。
100Hzは低い音であり、1,000Hzは人の耳が比較的よく感じ取れる周波数です。そのため、音圧レベルが同じであれば、一般に100Hzの音より1,000Hzの音のほうが大きく感じられます。
このような周波数による聞こえ方の違いは、等ラウドネス曲線によって表されます。
この記述は不適当です。
残響時間は、セイビンの式では、室の容積をV、室の等価吸音面積をAとすると、
T=0.161V/A
で表されます。
平面寸法を変えずに天井の高さだけを1/2にすると、室の容積Vは1/2になります。
しかし、室の表面積を見ると、壁の面積は1/2になりますが、床と天井の面積は変わりません。吸音率がすべて同じ場合でも、室全体の吸音面積Aは1/2にはなりません。
そのため、残響時間は短くなりますが、単純に1/2になるわけではありません。
この記述は適当です。
質量則とは、一般に、壁が重いほど音を通しにくくなるという関係を表したものです。
単一材料でできた壁では、他の条件が同じであれば、面密度を2倍にすると透過損失は約6dB増加します。
透過損失が大きいほど、壁を通り抜ける音が少なくなるため、遮音性能が高いことを意味します。
ただし、実際の壁では、材料の硬さや振動の性質などによって質量則どおりにならない周波数もあります。
この記述は適当です。
孔あき板とその後ろの空気層を組み合わせると、特定の周波数の音をよく吸収する共鳴吸音が起こります。
この構造の共鳴周波数は、他の条件が同じであれば、空気層の厚さの平方根に反比例します。
したがって、空気層の厚さを2倍にすると、
共鳴周波数=もとの共鳴周波数×1/√2
となります。
つまり、空気層を厚くすると、よく吸収する音の周波数は低い側へ移ります。
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