一級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問106 (学科5(施工) 問6)

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問題

一級建築士試験 令和8年(2026年) 問106(学科5(施工) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

土工事及び山留工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 山留め支保工の地盤アンカー工法において、施工した地盤アンカーの半数について、計画最大荷重を設計アンカー力の1.1倍とする引張試験を行い、引抜き耐力を確認した。
  • 山留め工事における腹起しの継手は、火打ち梁と切梁との間の曲げ応力の小さい位置とし、補強プレートとボルトとを使用して連結した。
  • ソイルセメント壁の施工において、掘削対象土が攪拌(かくはん)不良となりやすいロームを含んでいる地層であったので、入念に原位置土とセメント系懸濁液との攪拌を行った。
  • 山留め壁・支保工の検討を行うに当たり、山留め壁外周上への掘削土の仮置きや大型の重機械を据え付ける作業がない範囲については、作業荷重及び資材仮置き時の積載荷重として、10kN/m2の上載荷重を考慮した。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは、「山留め支保工の地盤アンカー工法において、施工した地盤アンカーの半数について、計画最大荷重を設計アンカー力の1.1倍とする引張試験を行い、引抜き耐力を確認した。」という記述です。

仮設地盤アンカーでは、計画最大荷重を設計アンカー力の1.1倍以上とすることは適切です。しかし、施工したアンカーの引抜き耐力を確認する試験は、原則として全数について行います。したがって、半数だけを試験した点が不適当です。

選択肢1. 山留め支保工の地盤アンカー工法において、施工した地盤アンカーの半数について、計画最大荷重を設計アンカー力の1.1倍とする引張試験を行い、引抜き耐力を確認した。

この記述は不適当です。

地盤アンカーは、山留め壁に作用する土圧や水圧を地盤へ伝えて支える重要な部材です。そのため、施工後に所定の耐力が確保されているかを確認する必要があります。

仮設アンカーの確認試験では、計画最大荷重は設計アンカー力の1.1倍以上とします。この数値については適切です。

一方、確認試験については、多サイクル確認試験を行ったアンカーを除き、残りのアンカーすべてについて1サイクル確認試験を行うのが原則です。つまり、施工したアンカーの半数だけを確認すればよいわけではありません。

したがって、「半数について」とした点が誤っています。

選択肢2. 山留め工事における腹起しの継手は、火打ち梁と切梁との間の曲げ応力の小さい位置とし、補強プレートとボルトとを使用して連結した。

この記述は適当です。

腹起しは、山留め壁が受ける土圧などを切梁へ伝える横方向の部材です。腹起しには曲げ応力が生じるため、継手は大きな曲げ応力が生じる位置を避けて設ける必要があります。

そのため、火打ち梁と切梁との間などの曲げ応力が小さい位置に継手を設ける方法は適切です。また、継手部分は補強プレートとボルトを用いて確実に連結します。

選択肢3. ソイルセメント壁の施工において、掘削対象土が攪拌(かくはん)不良となりやすいロームを含んでいる地層であったので、入念に原位置土とセメント系懸濁液との攪拌を行った。

この記述は適当です。

ソイルセメント壁は、地盤の土とセメント系懸濁液を混ぜ合わせ、地中に連続した壁をつくる工法です。

ロームは粘りのある土質で、土とセメント系懸濁液が均一に混ざりにくく、攪拌不良が起こることがあります。

攪拌が不十分だと、ソイルセメント壁の強度や止水性にばらつきが生じるおそれがあります。そのため、ロームを含む地層では、原位置土とセメント系懸濁液を入念に攪拌することが必要です。

選択肢4. 山留め壁・支保工の検討を行うに当たり、山留め壁外周上への掘削土の仮置きや大型の重機械を据え付ける作業がない範囲については、作業荷重及び資材仮置き時の積載荷重として、10kN/m2の上載荷重を考慮した。

この記述は適当です。

山留め壁の周囲では、作業員や資材などの重さが地盤に加わり、その力が山留め壁にも作用します。そのため、特別な荷重がない場合でも、一定の上載荷重を見込んで山留め壁や支保工を設計します。

掘削土を大量に仮置きしたり、大型重機を据え付けたりしない通常の範囲では、作業荷重や資材の仮置きによる上載荷重として10kN/m2程度を考慮します。

なお、実際にこれを超える大きな荷重が作用する場合は、その荷重を別途考慮する必要があります。

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