一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問78 (学科4(構造) 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

一級建築士試験 令和7年(2025年) 問78(学科4(構造) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

建築基準法における建築物の構造計算に用いる風圧力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 風圧力を計算するに当たって用いる風力係数は、風洞試験によらない場合、建築物の断面及び平面の形状に応じて定める数値によらなければならない。
  • 単位面積当たりの風圧力については、一般に、「外装材に用いる風圧力」より「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さい。
  • ガスト影響係数Gfは、風の時間的変動により建築物が揺れた場合に発生する最大の力を計算するために用いる係数である。
  • 風圧力を計算するに当たって用いる速度圧qは、建築物の高さと軒の高さとの平均Hの平方根に比例する。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

構造計算に用いる風圧力に関する問題です。

選択肢1. 風圧力を計算するに当たって用いる風力係数は、風洞試験によらない場合、建築物の断面及び平面の形状に応じて定める数値によらなければならない。

正しいです。

風力係数は風洞試験によって定める数値や建築物の断面及び平面の形状に応じて大臣が定める数値によります。

選択肢2. 単位面積当たりの風圧力については、一般に、「外装材に用いる風圧力」より「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さい。

正しいです。

外装材は風圧力を直接受けるのに対して、構造骨組みは外装材などにかかった風圧が平均化されて圧力がかかります。

よって、構造骨組みに用いる風圧力の方が小さくなります。

選択肢3. ガスト影響係数Gfは、風の時間的変動により建築物が揺れた場合に発生する最大の力を計算するために用いる係数である。

正しいです。

ガスト影響係数Gfは風の時間的変動によって建築物が揺れた場合の最大の力を算定するために用います。

選択肢4. 風圧力を計算するに当たって用いる速度圧qは、建築物の高さと軒の高さとの平均Hの平方根に比例する。

誤りです。

速度圧はq=0.6EVo²です。

建築物の高さと軒の高さとの平均Hの平方根ではなく、速度圧qは、基準風速V₀の2乗に比例し、速度圧の高さ方向の分布を表す係数Eに比例します。

参考になった数17

02

この問題で覚えておくポイントは、建築基準法における風圧力の算定方法です。
風圧力とは、風によって建築物に作用する力のことで、一般的に「速度圧q × 風力係数Cf」によって求めます。

速度圧qは、風速の影響を表すもので、建築物の高さに応じた平均風速の2乗に比例します。つまり、高さが高い建築物ほど風速が大きくなり、風圧力も大きくなることを理解しておくことが重要です。

では問題をみてみましょう。
 

選択肢1. 風圧力を計算するに当たって用いる風力係数は、風洞試験によらない場合、建築物の断面及び平面の形状に応じて定める数値によらなければならない。

風圧力を計算する際に用いる風力係数は、風洞試験によらない場合、建築物の断面形状や平面形状に応じて定められた数値を使用します。

風力係数は、建築物の形状によって風の受け方が変わることを考慮するための係数です。
風洞試験を行う場合は実験によって求めることもできますが、通常は建築基準法で定められた値を使用します。

したがって、正しい記述です。

選択肢2. 単位面積当たりの風圧力については、一般に、「外装材に用いる風圧力」より「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さい。

単位面積当たりの風圧力は、一般的に「外装材に用いる風圧力」より「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さいとしています。

外装材(ガラス、パネル、仕上げ材など)は、局部的な強い風の影響を受けやすいため、大きな風圧力を考慮します。

一方、柱や梁などの構造骨組は建築物全体として風を受けるため、外装材ほど局所的な影響を受けません。

そのため、通常は 外装材用の風圧力 > 構造骨組用の風圧力 となります。

したがって、正しい記述です。

選択肢3. ガスト影響係数Gfは、風の時間的変動により建築物が揺れた場合に発生する最大の力を計算するために用いる係数である。

ガスト影響係数Gfは、風の時間的変動によって建築物が受ける最大の力を考慮するために用いる係数です。

風は一定方向・一定速度で吹くものではなく、強弱の変化があります。このような風の変動による影響を考慮するためにガスト影響係数を用います。

特に高層建築物などでは、瞬間的な強風による影響が大きくなるため重要になります。

したがって、正しい記述です。
 

選択肢4. 風圧力を計算するに当たって用いる速度圧qは、建築物の高さと軒の高さとの平均Hの平方根に比例する。

速度圧qは、建築基準法では以下の式で求めます。

q = 0.6 × E × V02

(E:速度圧の高さ方向の分布を表す係数、V0:基準風速)

速度圧は風速の2乗に比例するものであり、高さの平方根に比例するものではありません。

したがって、この記述は誤りです。
 

まとめ

風圧力に関する問題では、風圧力の計算式や各係数の意味を理解しておくことが重要です。

特に覚えておくポイントは以下のとおりです。

・風圧力は「速度圧q × 風力係数Cf」で求める
・速度圧qは風速の2乗に比例する
・ガスト影響係数Gfは風の時間的変動による影響を考慮する
・外装材は局部的な風圧を受けるため、構造骨組より大きな風圧力を考慮する

一級建築士試験では、風圧力の各係数の役割や計算式の意味を問う問題がよく出題されるため、それぞれの特徴を整理して覚えておきましょう。
 

参考になった数5