一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問27 (学科2(環境・設備) 問7)

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問題

一級建築士試験 令和7年(2025年) 問27(学科2(環境・設備) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

昼光・照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • CIE標準曇天空下では、西向きの壁面の鉛直面照度よりも、南向きの壁面の鉛直面照度のほうが低くなる。
  • 昼光率は、天空の輝度分布が一様であれば、全天空照度の影響を受けない。
  • サーカディアンリズムを保つためには、夜間就寝前に色温度の高い光を浴びすぎないほうがよい。
  • 輝度は、光源面だけではなく、反射面及び透過面についても定義できる。

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この過去問の解説 (2件)

01

昼光・照明に関する問題です。

選択肢1. CIE標準曇天空下では、西向きの壁面の鉛直面照度よりも、南向きの壁面の鉛直面照度のほうが低くなる。

誤りです。

曇天の場合、光の分布はほぼ等しいため、鉛直面であれば照度の差はほぼ生じません。

選択肢2. 昼光率は、天空の輝度分布が一様であれば、全天空照度の影響を受けない。

正しいです。

昼光率 = (室内のある点の照度 / 全天空照度)で表されます。

輝度分布が同じ条件であれば全天空照度が変化しても室内のある点の照度は同じように変化するため影響は受けません。

選択肢3. サーカディアンリズムを保つためには、夜間就寝前に色温度の高い光を浴びすぎないほうがよい。

正しいです。

サーカディアンリズムとは生物がもっている朝に目覚める、夜には睡眠をとるといった生体リズムです。

光をあびることで脳が活性化されるため、夜間就寝前に色温度の高い光を浴びすぎないことはサーカディアンリズムを保つために有効です。

選択肢4. 輝度は、光源面だけではなく、反射面及び透過面についても定義できる。

正しいです。

輝度は光源面だけでなく、反射面、透過面から放射される光の明るさについても定義することができます。

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02

最も不適当なのは、「CIE標準曇天空下では、西向きの壁面の鉛直面照度よりも、南向きの壁面の鉛直面照度のほうが低くなる。」という記述です。

CIE標準曇天空は、空全体が雲に覆われた状態を想定した、昼光の計算に用いる天空モデルです。このモデルでは、空の明るさは高度によって異なりますが、方位による違いはありません。そのため、周囲に光を遮る建物などがなければ、南向きと西向きの壁面の鉛直面照度は等しくなります。

 

選択肢1. CIE標準曇天空下では、西向きの壁面の鉛直面照度よりも、南向きの壁面の鉛直面照度のほうが低くなる。

この記述は不適切です。

CIE標準曇天空は、国際照明委員会(CIE)が定めた、空が雲に覆われているときの明るさの分布を表すモデルです。

このモデルでは、空の真上に当たる天頂が最も明るく、地平線に近づくほど暗くなります。

ただし、同じ高さの空であれば、東西南北のどの方向でも明るさは同じです。

鉛直面照度は、壁などの垂直な面に入る光の量を表すものです。

CIE標準曇天空では、空の明るさに方位による違いがないため、周囲に障害物がない同じ条件で比較すると、壁面の向きによって鉛直面照度は変わりません。

したがって、西向きの壁面と南向きの壁面の鉛直面照度は等しくなり、南向きのほうが低くなるわけではありません。

 

 

選択肢2. 昼光率は、天空の輝度分布が一様であれば、全天空照度の影響を受けない。

この記述は適切です。

昼光率は、屋外の自然光が室内にどのくらい取り入れられているかを表す割合です。

室内のある場所の昼光による照度を、屋外の全天空照度で割り、100を掛けて求めます。

全天空照度は、直射日光を除いた空全体からの光によって、屋外の水平面が照らされる明るさを表します。

例えば、屋外の全天空照度が10,000lxで、室内の照度が500lxの場合、昼光率は5%になります。

天空の輝度分布が一様で、その分布が変わらないまま屋外の明るさが2倍になると、室内に入る光の量も2倍になります。

この場合、屋外と室内の照度は同じ割合で変化するため、昼光率は5%のままです。

つまり、昼光率は屋外の明るさそのものではなく、屋外の光が室内に取り入れられる割合を表すため、天空の輝度分布が同じであれば、全天空照度の大きさによって変化しません。

選択肢3. サーカディアンリズムを保つためには、夜間就寝前に色温度の高い光を浴びすぎないほうがよい。

この記述は適切です。

サーカディアンリズムは、人の体に備わっている約24時間周期の生活リズムのことで、睡眠や目覚め、体温などの変化に関係しています。

このリズムは、光の影響を受けて調整されています。

色温度は、光の色を数値で表したもので、色温度が高いほど青白い光になり、低いほど赤みや黄色みのある暖かい光になります。

一般に、青色の成分を多く含む光を夜間に強く浴びると、睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が抑えられ、眠りにつきにくくなることがあります。

そのため、就寝前は色温度の高い青白い光を控え、色温度の低い暖かい光を使い、明るさも抑えることが望ましいとされています。

一方、朝や日中に適切な明るさの光を浴びることは、生活リズムを整えるうえで役立ちます。

選択肢4. 輝度は、光源面だけではなく、反射面及び透過面についても定義できる。

この記述は適切です。

輝度は、ある方向から見たときに、光を出している面や光を反射している面などが、どのくらい明るく見えるかを表す量です。

輝度の単位には、cd/m²(カンデラ毎平方メートル)を使います。

輝度は、照明器具などの光源面だけでなく、光を反射する壁や天井、光を通すガラスなどについても考えることができます。

例えば、照明器具の発光面には光源面の輝度があり、照明の光を受けて明るく見える白い壁には反射面の輝度があります。

また、光を通す乳白色のガラスなどでは、透過面の輝度を考えることができます。

このように、輝度は光源そのものだけでなく、光を反射する面や透過する面についても定義できるものです。

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