一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問21 (学科2(環境・設備) 問1)
問題文
環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
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一級建築士試験 令和7年(2025年) 問21(学科2(環境・設備) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 音響インテンシティレベル(音の強さのレベル)は、音のもつ単位体積当たりの力学的エネルギー量を、基準の力学的エネルギー量で除し、デシベル表示したものである。
- プルキンエ現象は、暗所視に移行する過程において、視感度が最大となる波長が短い波長へずれる現象である。
- 平均放射温度(MRT)は、グローブ温度、空気温度及び気流速度を用いて求める。
- 空気齢は、流入口から室内に入った所定量の空気が、室内のある地点に到達するまでに経過する平均時間である。
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この過去問の解説 (3件)
01
環境工学における用語に関する問題です。
誤りです。
音響インテンシティレベル(音の強さのレベル)=音響エネルギーレベルをデシベル表示したものです。
正しいです。
暗所視に移行する場合において波長が短くなる現象です。
赤色(長波長)は暗く、青色(短波長)が明るく見えます。
正しいです。
平均放射温度はグローブ温度・空気温度・気流速度を用いて求められます。
グローブ温度は作用温度と同じようなもので空気・気流・放射により求められます。
放射温度・作用温度(グローブ温度)の関係性を覚えておくと良いです。
正しいです。
空気齢は、流入口から室内に入った所定量の空気が、室内のある地点に到達するまでに経過する平均時間です。
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02
一つ一つの用語の理解度が問われている問題です。
用語を理解するためには数式にも目を通す必要がありますが、ポイントを押さえて覚えていきましょう。
誤りです。
音響インテンシティレベルとは、音の強さを常用対数(=log10x)で表したものなので、
「力学的エネルギー量で"除し"」という記述が誤りです。
単位はデシヘル(db)で、この記述は正しいです。
なお、音響インテンシティレベルの式は以下となります。
音響インテンシティレベルLI=10log10(I/I0)
I:音響インテンシティ…音が1秒間に1m2の空間を通過する音響エネルギー
I0:基準とするエネルギー量…最小可聴音のエネルギー(10-12W/m2)
正しいです。
人の目には、色を識別する「錐体(すいたい)」と明るさを区別する「桿体(かんたい)」という細胞があり、明るいところでは錐体が働き(明所視)、暗いところでは桿体が働きます(暗所視)。
明るいところから暗いところに行くと細胞の働きが錐体から桿体に切り替わりますが、桿体は赤よりも青などの短い波長の光に反応しやすいため、青の方が明るく感じます。
この現象はプルキンエという学者が発見したことからプルキンエ現象と名付けられました。
正しいです。
平均放射温度(MRT)とは、部屋の壁体からの放射熱の平均温度で、以下の式で表されます。
MRT≒θg+2.35√v×(θg-θ)
θg:グローブ温度
v:気流速度
θ:空気温度(=通常の温度計で測った室温)
上記数式より、設問の記述は正しいです。
※正しくは概算であるため=ではなく≒
グローブ温度とは、つや消しした黒色の中空銅球に入った温度計にて測った温度で、この温度計から、壁体からの放射熱および気流による影響(=気流速度と空気温度の影響)を受けた温度が分かります。
このグローブ温度から、気流と空気温度の影響を差し引くことでMRTを概算します。
正しいです。
設問の説明の通りです。
空気齢は空気の新鮮さを評価する度合で、空気齢が短いほど新鮮な空気が届いているといえます。
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03
最も不適当なのは、「音響インテンシティレベル(音の強さのレベル)は、音のもつ単位体積当たりの力学的エネルギー量を、基準の力学的エネルギー量で除し、デシベル表示したものである。」という記述です。
音響インテンシティは、単位時間に単位面積を通過する音のエネルギーを表すものです。問題文にある「単位体積当たりの力学的エネルギー量」は、音響インテンシティではなく、音のエネルギー密度を表しています。
この記述は不適切です。
音響インテンシティは、音がどのくらいのエネルギーを運んでいるかを表す量です。
具体的には、1秒間に1m²の面積を通過する音のエネルギーを表し、単位にはW/m²を用います。
音響インテンシティレベルは、この音の強さを基準となる音の強さと比較し、デシベル(dB)で表したものです。
一方、問題文にある「単位体積当たりの力学的エネルギー量」は、音のエネルギー密度の説明です。これは、一定の空間にどれだけ音のエネルギーが含まれているかを表し、単位にはJ/m³を用います。
したがって、音響インテンシティは単位面積・単位時間当たりのエネルギーであり、単位体積当たりのエネルギーではありません。
この記述は適切です。
プルキンエ現象は、周囲が暗くなるにつれて、人の目が感じやすい光の色が変化する現象です。
明るい場所では、黄緑色に近い波長約555nmの光を最も明るく感じます。
一方、暗い場所では、青緑色に近い波長約507nmの光を最も明るく感じるようになります。
これは、明るい場所と暗い場所では、目の中で主に働く視細胞が異なるためです。
このように、明るい場所から暗い場所へ移ると、目が最も敏感に感じる光の波長は短い方向へ移動します。
そのため、夕方などの薄暗い場所では、赤いものが暗く見え、青緑色のものが比較的明るく見えることがあります。
この記述は適切です。
平均放射温度(MRT)は、周囲の壁や天井、床などから受ける放射熱の影響を、温度で表したものです。
例えば、室内の空気温度が同じでも、近くに熱い壁や冷たい窓があると、暑く感じたり寒く感じたりします。
このような周囲からの放射熱の影響を評価するために、平均放射温度が用いられます。
平均放射温度は、黒い球の内部に温度計を取り付けたグローブ温度計を使って求めることができます。
ただし、グローブ温度は空気の温度や風の影響も受けるため、グローブ温度、空気温度、気流速度を用いて計算する必要があります。
なお、計算ではグローブ球の大きさや表面の性質も考慮します。
この記述は適切です。
空気齢は、外から室内に入ってきた新鮮な空気が、室内のある場所に到達するまでにかかる平均時間を表すものです。
例えば、給気口の近くでは新鮮な空気が早く届くため、空気齢は短くなる傾向があります。
一方、給気口から遠く、空気の流れが悪い場所では、新鮮な空気が届くまでに時間がかかるため、空気齢が長くなることがあります。
つまり、空気齢が短いほど新鮮な空気が早く届き、空気齢が長いほど空気の入れ替わりに時間がかかっていることを表します。
空気齢は、建物の換気が適切に行われているかを調べるために使われる指標の一つです。
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