一級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問99 (学科4(構造) 問29)
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問題
一級建築士試験 令和7年(2025年) 問99(学科4(構造) 問29) (訂正依頼・報告はこちら)
- シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが大きい鋼材を使用することは、溶接部の脆性的破壊を防ぐために有効である。
- 板厚40mm以下の建築構造用圧延鋼材SN490Bについて、基準強度Fは325N/mm2であり、短期荷重に対する許容引張応力度はこれに等しい。
- 建築構造用圧延鋼材SN400の鋼板の厚さのマイナス許容差は、一般構造用圧延鋼材SS400と同じである。
- リン(P)は鋼材及び溶接部の靱性を劣化させ、硫黄(S)は鋼の延性や靱性に悪影響を及ぼすので、これらの含有量が少ない鋼材を使用することが望ましい。
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この過去問の解説 (2件)
01
鋼材に関する問題です。
正しいです。
シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが大きい鋼材は粘り強さ(靭性)が高い鋼材です。
使用することは脆性的破壊を防ぐために有効といえます。
正しいです。
建築構造用圧延鋼材は、基準強度=短期許容引張応力度です。
誤りです。
SN400のマイナス許容差は0.3mm、
SS400のマイナス許容差は板厚や幅によって-0.5mm~-1.3mm
となるため、SN400とSS400のマイナス許容差は同じではありません。
正しいです。
リン・硫黄は鋼材に悪影響を及ぼすため、含有量が少ない鋼材を使用することが望ましいです。
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02
この問題で覚えておくポイントは、建築構造用圧延鋼材(SN材)と一般構造用圧延鋼材(SS材)の品質基準の違いです。
SN材は建築構造物への使用を前提としており、溶接性や塑性変形性能を確保するため、板厚のマイナス許容差がSS材より厳しく規定されています。
では問題をみてみましょう。
シャルピー衝撃試験は、鋼材の靱性(粘り強さ)を評価する試験です。吸収エネルギーが大きい鋼材ほど脆性的破壊を起こしにくく、特に溶接部の急激な破壊を防ぐうえで有効です。したがって、この記述は適当です。
板厚40mm以下のSN490Bの基準強度Fは325N/mm2です。また、短期荷重に対する許容引張応力度は基準強度Fと同じ値となります。そのため、この記述は適当です。
建築構造用圧延鋼材SN400は、建築構造物での使用を想定し、溶接性能や品質管理を重視した鋼材です。そのため、鋼板厚さのマイナス許容差はSS400より厳しく規定されています。「SN400とSS400のマイナス許容差は同じである」という記述は誤りで、これが最も不適当です。
リン(P)は鋼材や溶接部の靱性を低下させて脆くし、硫黄(S)は延性や靱性を低下させる原因となります。そのため、これらの不純物の含有量が少ない鋼材を使用することが望ましいため、この記述は適当です。
この問題では、SN材とSS材の違いや、鋼材の靱性・延性・溶接性に関する基礎知識が問われています。特に「SN材は建築構造用で品質管理が厳しく、板厚の許容差や化学成分の管理もSS材より厳しい」という点は一級建築士試験で頻繁に出題されます。また、シャルピー衝撃試験やリン・硫黄が鋼材性能へ与える影響についても、あわせて整理しておきましょう。
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